VIVA!Italia
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イタリアが、その歴史的背景の中で培ってきた "美" や "デザイン" に対する感性の高さは、他と比べようもないほど圧倒的である。イタリアは、自動車工業の黎明期から近代において、ボディワークを担う多くのカロッツェリアが犇めいた国であり、つまり自動車デザインの基礎はほぼイタリアに集まっていたといっても過言ではない。そのベースにあるのは、彼らの「人生を楽しむ(Mi piace la vita)」という考え方。すべてにとって美しさは当たりまえ。もちろん自動車の運転自体を楽しむことは不可欠。
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イタリア車がつまらないはずはない。
1977年モンテカルロ・ラリーでのサンドロ・ムナーリとランチア・ストラトスは真に無敵だった。40年を経た今、私たちは本当の伝説というものを目の当たりにした。
フェラーリ250 カリフォルニア・スパイダーほど、コレクターにとって羨望に値する車は数少ない。しかし、なにがこの車をこれほどまでに特別な存在にしているのだろうか。
フィアットを世界的大企業に育て上げたジャンニ・アニエリは、流行の仕掛け人でもあった。アニエリとフェラーリ、トゥーリングがタッグを組んで誕生したのが、このユニークな166MMだ。
公道上で、そしてサーキットで、これほど数多くの伝説を生み出したモデルは他にない。1952年から1965年までに誕生したフェラーリ250をグレン・ワディントンが解説する。
フェラーリ250の肝はコロンボのエンジンにある。しかし、コロンボ設計のV型12気筒エンジンは250だけではない。ここではその根源と、それがどのように発展していったかを、深く掘り起こしてみよう。
フェラーリといえば「跳ね馬」のエンブレムが思い浮かぶ。そこには興味深い歴史が秘められている。
かつてアレハンドロ・デ・トマゾは、モデナにあるライバルのスーパーカーメーカーに追いつけと、壮大な夢を抱いた。だが、残っているのは廃墟と化した建物だけだった。
ランチア・アウレリアB20GTは厳かに美しい。悪ぶってみるという提案もある。
このアルファロメオ・アルフェッタGTは、イギリスのクラブレーサーの情熱が造り上げたレーシングカーだ。マーク・ヘイルズがグッドウッドを走り、ミラノ生まれのユニークな味わいを楽しんだ。
2015年に公開されたバイヨン・コレクション── 廃墟のような古城で長い眠りについていた車たち。その中で、ひときわ輝いていたのがマセラティA6G 2000だ。現オーナーの協力を得て、路上に引っ張り出してみた。