MORITZ GROSSMANN 復活10周年を飾る、存在感ある気骨の37mm

クラシックリバイバルの傾向から、時計も小径モデルが注目を集める。 モリッツ・グロスマンの新作も37mm径ケースが登場した。だがそれも単なるダウンサイジングではなく、インデックスや針から一新し、ブランド復活10周年にふさわしい魅力を加えたのだ。

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ブランド再生の第1弾であり、アラビック数字インデックスをシンボルとするベヌーに対し、アトゥムはそぎ落とした美しさをバータイプやローマ数字インデックスで表現する。日本限定は今年9月末までの受注生産。 RG(ローズゴールド)とWG(ホワイトゴールド)のケースに、2種類のインデックスと 日本限定のスケルトン針(写真右)を含めると、計8種類のバリエーションを揃える。パワーリザーブ約48時間。手巻き、共に320万円(税抜)

加速化する技術革新や環境変化も著しい車でも、さすがにそのニュースは少し早いエイプリルフールに思えた。火星の軌道に向けてテスラが打ち上げられたのだ。映像では、真っ赤なロードスターに宇宙服を着たマネキンドライバーが宇宙をドライブする。  

起業家イーロン・マスク率いるテスラモーターズが、初の量産車ロードスターを発売したのはいまから10年前。同じ2008年に復活したのがモリッツ・グロスマンである。次代を拓くEVとドイツ伝統の機械式時計。それは対極にあるものの、いずれもひとりの人間の情熱と強い意思が原動力となり、いまも挑戦を続ける。節目となる今年の新作で注目したのは、基幹モデルに加わった37mm径だ。

ATUM 37.pngATUM 37/アトゥム 37 320 万円(税抜)

BENU 37.pngBENU 37/ベヌー 37 320 万円(税抜)

新たにデザインされたアラビック数字のインデックスは、古典にリスペクトした流麗なラインを描き、同様にローマ数字も柔らかなセリフが、控えめなサイズとも優雅に調和する。

さらに日本の時計愛好家には、スケルトンのドロップ型時針が用意された。開口部も丸みを帯びた面処理が施され、もちろん分針と変わらぬ、独自の焼き戻し色のブラウンバイオレットで仕上げられている。針までも内製するモリッツ・グロスマンならではの魅力だ。  

腕に載せれば、小振りにも関わらず、心地良い厚みに驚くだろう。こうした小径モデルは薄くなる傾向があるが、あえて内なるムーブメントの存在感を打ち消さない。その重厚感や力強さもドイツの気骨を感じさせるのだ。

文:柴田 充 Words:Mitsuru SHIBATA


モリッツ・グロスマン ブティック
TEL:03-5615-8185
URL: https://www.grossmann-uhren.com/collection/?lang=ja

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