1000馬力のエンジンを作り上げるには │ 公道も走行可能なパワーの全貌に迫る


アストンマーティン・ヴァルキリー
に搭載されているエンジンには、コスワースがF1で蓄積したノウハウ、素材、メソッドを惜しみなく注ぎ込まれている。新開発された自然吸気6.5ℓ 65°V12エンジンは、驚愕の1000馬力を発揮更に、レブリミットはレーシング・エンジン並みの1万1100rpm、コスワシャシーの一部として機能するエンジンの単体重量はわずか206kgというパフォーマンスに仕上がっている。また、排ガス規制および耐久性に関する目標をすべてクリアしており、サーキットで充分にパワーを発揮できる1台で公道も走行可能なのだ。


燃焼システムには高度なテクノロジ-が採用されているため、重量の削減は大きな挑戦となった。特に今回のプログラムでは、長期的な素材特性が証明されていない新しい合金を使用することを意図的に避けたことにより、そのハードルはさらに高いものであった。




 エンジンブロック、シリンダーヘッド、オイルサンプ、カムカバー構造体といった主要部品には鋳造コンポーネントを採用し、主なエンジン内部部品には、金属の塊を削り出したコンポーネントを使用。これには、チタニウム製のコンロッドとF1TM仕様のピストンが含まれている。これにより、理想的な特性を備えた素材の使用が可能になるだけでなく、超高精細な機械加工プロセスによって、より安定した品質ができあがる。そして、質量に対する強度を最適化、大幅な軽量化を果たしたのだ。 


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