フェルッチオ・ランボルギーニが愛したクラシックボート|リーヴァ・アクアラマ

Photography: Maurice Volmeyer and Riva-World



リーヴァのレストアにどれくらいの時間がかかるのか。まずむき出しになったハルの外側をサンディング台に載せて、やすりを目の粗いものから細かいものに変えながら、手でサンディング。その後マホガニーに下塗り剤を塗ったら溶剤が蒸発するまで5、6日おく。 「次は木にしみ込むように、濃度をかなり希釈したニスをブラシで3回コーティング。それから20回ニスを塗装するんだ。3回ごとにやすりをかけてね。これに約3カ月かかるよ。 」「ニスの厚さが十分になったら、ハルを非常に目の細かいやすりでサンディングして、さらに3回紫外線防止のニスをスプレー。再度細かいやすりでサンディング、それからニスのスプレーを3回コーティング。水位塗料や防汚塗料のような最後の細かい作業の前に、どんな小さな見落としもないように、ハルを完璧に磨き上げる。」

もちろんサンドロや彼のチームは、木材の扱い方においてはスペシャリストだ。しかし、ランボルギーニV12エンジン2台を探しだして復元することは、まったく別の問題だった。やっとのことで、ドイツのランボルギーニ・スペシャリストとアメリカのコレクター、ゲイリー・ボビレフからドナーユニットが手に入ったものの、多くのパーツを特別に作る必要があった。これにはアリゾナ州フェニックスにあるGTカー・パーツが協力し、必要となる様々な小物部品を提供してくれた。

さらに幸運なことに、サンドロはオリジナルエンジンが1基残っているランボルギーニ・ミュージアムから部品を借りることができた。ファビオ・ランボルギーニはリーヴァの複製に役立つならと、快諾してくれたのだ。

また、ランボルギーニの伝説のエンジニアであり、ドライバーでもあるボブ・ウォルスからも、反回転式エンジンへの改造方法についてアドバイスを得ることができた。出会ったのはボブが2013年に死去する少し前のことだった。1968年当時、このエンジンを開発したのはロベルト・フリニャーニで、ボブはテストドライバーだったが、空いた時間にはエンジンについてあれこれと思考を巡らせていたらしく、サンドロとV12エンジンの製造を委託されたカロブ・エンジニアリングに協力してくれた。

カリフォルニアにあるカロブは、コンピューターによるモデリングの結果、ボアとストローク、カムシャフトのタイミング、インテイクフローの変更、そして新しいビレットカムシャフトと鍛造ピストンの発注を行った。こういった様々な作業の末、排気量は4ℓから5.5ℓへ大きくなり、各ブロックには9ミリの厚さのデッキプレートがシリンダーの各バンクの上に追加された。さらに反回転式エンジン用に新しいオイルホールを開けた。

ハルに再度エンジンを載せてイゼーオ湖でテストした後、V12エンジンはリーヴァのトレードマークである明るいブルーの塗装で仕上げられた。そしてアクアラマの所々に見られる光り輝くパーツに合わせ、エキマニとその他数々のパーツにクロームメッキが施された。LAMBORGH INIを綴る文字を含め、磨きが必要なパーツを並べてみると、リーヴァ・ワールドの工場にある大きなテーブル3台分にもなった。

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編集翻訳:堀江 史朗 Transcreation: Shiro HORIE 原文翻訳:渡辺 千香子(CK Transcreations Ltd.)Translation: Chikako WATANABE (CK Transcreations Ltd.) Words: Mark Dixon 

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