ホコリを被った宝の山|フランス西部で見つかった「幻の自動車博物館」所蔵コレクション

発見された名車の数々



SHUNTED INTO STORAGE
置き去りにされた車
この1947年のタルボT26グランスポーツは、レース仕様のトリプルキャブレター付きエンジンを搭載したモデルで、わずか25台しか製造されなかったうちの1台だ。美しいコーチワークはソーチックの手になり、テール部分が潰れているものの、すべてオリジナルの装備を備えている。ソーチックの典型的なディテールがボディサイドに顕著に表れている。ドアは窓の開閉機構を備えられるよう、リアホイールアーチに食い込んでいる。すぐ側には、非常にめずらしく、そしてオリジナルの装備が保たれた1946/47年ドライエ135Mがある。コーチワークはファジェ・ヴァルネだ。




A FRENCHMAN’S HOME
フランス人の邸宅
シャトーをもう少し離れた場所から写した写真(左ページ上)を見ると、かつて煌びやかだった邸宅とそれを60年間にわたって取り囲んでいた風景が見てとれる。茶色く錆びた車が居並ぶなか、コレクションの中でも最も奇妙な車の1台がスカイブルーの柔らかな光を放っている。パナール・エ・ルヴァッソールの"コンデュイ・セントラーレ・クーペ"だ(写真:下)。フロントタイヤがボディパネルで覆われ、名前が示すように、中央に運転席を配している。誇り高いフランス人のコレクションということからも想像できるように、ここにあるほとんどの車はフランス車だが、シトロエンだけはほとんど見当たらない。



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編集翻訳:伊東 和彦(Mobi-curators Labo.) Transcreation:Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.)  原文翻訳:渡辺 千香子(CK Transcreations Ltd.) Translation:Chikako WATANABE (CK Transcreations Ltd.)  Words:Glen Waddington Photography:Matthew Howell

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