映画と車を楽しむ│あの名作を代表する車は?

車が主人公以上に存在感を放っている映画は少なくない。数々の名作の中から、今回は懐かしい3作をご紹介しよう。

チェッカー Aシリーズ
Taxi Driver (1976)
最近の調査で、これまでの映画に出てきた車の中で最も人々の印象に残っているのはフォード クラウンのイエローキャブであることが分かった。1992年から2001年に製造されたものだ。その中でも、TaxiDriverでロバート・デニーロが演じるトラヴィス・ビックルが運転をしたチェッカー タクシーは印象強いだろう。ビックルの1台はシボレー V8エンジンを積んだ1974 Aシリーズだ。1959年から1982年まで製造され、黒いロンドンのタクシーと対照的なアメリカらしい武骨なタクシーとビックルのキャラクターが絶妙に表現されている。チェッカー タクシーを未だに愛している人々も少なくはない。最近では、マンハッタンを走るタクシーはほとんどトヨタか日産となっているのだから。



トライアンフ TR3A
La dolce Vita (1960)
この作品は、多くの人にとって素晴らしい映画であると同時に、複数人にとっては最も素晴らしい車映画だ。夜に、トレビの泉を走っているシーンがある。そこで使用されている車は、ランチアでもマセラティでもなく、黒のボディに赤のインテリアを持つトライアンフ TR3Aなのだ。主人公のパパラッチ役を演じたマルチェロ・マストロヤンニはトライアンフを非常に気に入って自身でも購入したそうだ。トライアンフの他にも、1958年 フォード・フェアーレーン ハードトップや、1956年 コルベットが登場する。夜のレースシーンでは、1958年 サンダーバードとアルファロメオ・ジュリエッタがバトルを繰り広げる。しかし、この作品で最も活躍している車はTR3Aであろう。


 

オースチン ミニクーパー ‘S’ Mk1
The Italian Job (1969)
ご存知の通り、この作品には素晴らしい車の数々が登場する。ミウラやランチア フラミリア、アストンマーティン DB4 コンバーチブル、ジャガー Eタイプに黒のフィアット ディーノしかし、結果的にこの作品は3台のミニクーパーが代表するものだと思う。速く走れば良いというスタイルで映されているわけでなく、的確な走りをするのだ。ミニはいつもこう言われていた。はじめて階級を感じさせない小さな車と。貧乏だから小さな車でないと買えないというそれまでの概念を覆したのだ。フィアットを使用するようにオファーもあったそうだが、役者に合わせて英国を感じさせる車としてミニが採用された。イタリア中をミニが走るシーンの数々は魅力に溢れている。マイケル・ケインはいつだって良い演技をするが、ここではミニが存在感では上をいっているだろう。


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