カウンタック vs BB|世紀のスーパーカー対決「ランボルギーニ vs フェラーリ」第2ラウンド

BB vs カウンタック(Photography:Matthew Howell)



カウンタックLP400は1974年に市販を開始したが、運悪く、前年に勃発したオイルショックによってスーパーカー需要は一気に縮小した。イタリアでは労使関係が悪化し、ランボルギーニ社も例外ではなかった。頻発するストライキに足を引っ張られてカウンタックLP400の生産スケジュールは大幅に狂った。ミウラが順風満帆の船出だったのに対し、カウンタックはランボルギーニ社の危機のなか、細々と生産を続けなければならなかった。そんな暗雲が立ちこめつつも、究極のスーパーカーとして、カウンタ
コノリーレザーのBBのインテリアは、フェラーリ特有のゴージャス感が漂っている。いま見るとシンプルだが、当時としては豪華だったックはいつの時代も輝いていた。

ランボルギーニ社が大胆に謳ったカウンタックLP400の最高速度は312km/h。当時、カウンタックLP400は"世界最速の市販車"というタイトルを手にした。もっとも、実際に誰ひとりとして記録したことのない数値なのだ。今なら許されない話だろうが、誰しもが夢を追い求めていた1970年代の微笑ましいエピソードと呼べるかもしれない。LP400のライバルであったフェラーリ365GTB4BBの公称最高速度は300km/hと、いずれも楽観的な数値であった。

1973年にフェラーリが投入した365GTB/4BBは、ランボルギーニ・ミウラへの回答だったように思う。ピニンファリーナが手掛けたBBのデザインは迫力と品格を両立させ、傑作と呼べるほど美しいものだった。水平対向12気筒エンジンをミドシップに搭載するスペースを稼ぎ出すため、5段ギアボックスをエンジン下側に配置した"イシゴニス・レイアウト"を採用していた。ボディやシャシーに鋼管フレーム、鋼板、軽合金、FRPを用いたのは、カウンタックと同じだ。



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編集翻訳:古賀 貴司 Transcreation:Takashi KOGA Words:Keith Adams 

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