アブダビの地でEV車アウディe-tronを試乗│そのすべてを暴く



試乗場所としてアブダビが選ばれただけあって、砂漠地帯でのドライブコースも用意されていた。オフロードモードを選択し走りだすと、いかにも重さがトラクションにうまく変わっていることがわかる。サラサラのすぐにでもスタックしそうな砂をe-tronはいともたやすくグリップする。アクセルを強く踏み込むと一瞬、テールを振り出しそうなるがスタビリティコントロールやトルクベクタリングがドライバーに気づかせることなくさりげなく作動し、何事もなかったかのようにもとの軌道に戻してくれる。

EVにとっての課題はなんといっても充電対応だ。試乗会場には150kWの充電施設が用意されており、ランチタイムの約30分ほどの時間で数十台あった試乗車のすべてが約80%まで充電されていた。欧州では、フォルクスワーゲングループをはじめ、ダイムラー、BMW、フォードモーターと共同で急速充電ネットワーク「IONITY」を新設する計画を進めており、またアウディは先日、e-tronの導入にあわせ世界最大級の充電ステーションを2019年内にドイツ・ミュンヘン国際空港に開設すると発表した。



欧州ではすでにe-tronの予約受注が2万台を突破したという。果たして、日本ではどのような充電インフラを構築していくのか。それがこうした高出力EVの普及の鍵を握るだろう。

文:藤野太一 Words: Taichi FUJINO

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