桁違いの「じゃじゃ馬」デイトナはフェラーリ250GTOよりもレアな存在か?

Photography:Paul Harmer



250GTOよりレアという理由
365GTB/4コンペティツィオーネを言葉で表わすと、活気があって感覚的で向こう見ずな性格ということになるだろうが、これはイタリアの車なら言い尽くされた表現。しかしデイトナはその度合いが桁違いなのだ。いろいろな意味で完璧という言葉からは遠い365GTB/4ではあるが、逆の見方をすれば、完璧な車は退屈であり、操作が簡単な車は運転のしがいがないということでもある。旧いフェラーリは、欠点があるからこそ途方もなく素晴らしいのだ。この車もしかり。サーキットでこれだけ楽しめ、路上では充分実用になるコンペティションカーの最後の世代だが、これ以上万能な車はそうそうあるものではない。そんな意味で、グループ 4のデイトナはGTOより稀な存在といえるのではないだろうか。

1975年 グループ4 フェラーリ365GTB/4 コンペティツィオーネ
エンジン:4390cc V12 DOHC ウェバー・キャブレター×6基 
最高出力:451bhp/7000rpm 最大トルク:340lb ft(約47.0kgm)/5500rpm (est)
トランスミッション:前進5段MT 後輪駆動 ステアリング:ウォーム・ローラー式
サスペンション(前後とも):不等長ウィッシュボーン/コイルスプリング
/テレスコピックダンパー、アンチロールバー 
ブレーキ:通気式スチールディスク 重量:1250kg(乾燥)
動力性能:最高速度:186mph(約298km/h)、0-60mph(0-96km/h)加速:5.8秒

編集翻訳:尾澤英彦 Transcreation:Hidehiko OZAWA Words:Sam Hancock 

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