英国文化のアイコン・ランドローバー|ジープにも影響を与えた偉大なる約70年の歴史

ランドローバー



どのモデルを選ぶか
だが、もしどうしてもヘリテージ 90と同じ物がほしいと思ったら、ニン・オーバーランド社のようなスペシャリストに依頼して、新車のディフェンダーを貴方好みにカスタマイズすることができる。またさらにクラシックな物に3万か 4万ポンドを"乱費"するつもりがあるなら、最近増えつつある愛好家のレストアラーたちが喜んで引き受けるだろう。彼らは日常の仕事の余暇の楽しみとしてリビルド仕事を請け負っているのだ。

良い状態のシリーズIは高い価格で取引されているが、シリーズⅡおよびシリーズⅢの価格は比較的安定している。我々のお勧めは、よい状態に保たれたオリジナルの2.25リッターガソリン仕様のシリーズⅡAだ。もちろん、シリーズIの価格の高騰にひきずられてはいるものの、5000ポンド前後で入手が可能だ。さらに割安なのは、プラスチックグリルなど過渡期的デザインの 70年代のシリーズⅢ。価格はほんの少し低いかも知れない。ほんの少しだけ。もしあなたがクラシックテイストを求めず、ランドローバーらしさに魅力を感じるのであれば、1982年以降のすべてのモデルがお勧めだ。ただしコンディションは様々だ。1986〜2002年製造のランドローバーのボディキャッピングはそれ以前の亜鉛メッキではなくボディと同色の塗装となり、それらは構造体ではないので使用に支障はないにせよ、そこが錆びてくると酷くぼろぼろに見えることを忘れてはいけない。酸化皮膜のアルミボディはこの点の心配はない。残念な事に亜鉛メッキのシャシーで出荷されたのは1948年のパイロットビルドの一群だけなので、それ以外についてはシャシーの腐食が他の錆とともに車のアキレス腱となっている。錆に関して知ってしまうと、クラシックランドローバーがこのように長い間生産され続けたのを不思議に思うかも知れないが、実は全体としてはかなり信頼に足るものでもあった。実のところ1970年代以降、アフターマーケットでの補修パーツ売り上げが信じられないほど大きかったからだ。「新品のシャシーがお入り用ですか?」「全部、または部分?」「亜鉛メッキをご希望で?問題ありませんよ!」

編集翻訳:小石原 耕作 Transcreation:Kosaku KOISHIHARA Words:Mark Dixon Photography:Paul Harmer

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