愛されるのには理由がある セイコー5の魅力

「オート・オルロジュリー」という言葉をご存知だろうか。日本では「高級時計」と呼ばれている機械式腕時計のことだ。愛好者のこだわりは3つある。マニュファクチュール(ムーブメントから自社一貫生産するメーカー)、コンプリケーション(時刻表示以外の複雑機構)、そして自動巻き式ムーブメント(あくまで自動“巻き”であって、クオーツではない)。

セイコー5(ファイブ)はそのすべてに当てはまる。自社生産の自動巻き式ムーブメントで、日付・曜日を示すデイデイト表示、つまりコンプリケーションも必ず備える。ファイブはセイコーで最も長く続くサブブランドで、1963年の登場以来、世界中でカルト的人気を誇ってきた。その名は5つの特質を持つことからついた。自動巻きとデイデイト表示に加え、耐震装置、防水機能、切れないゼンマイ。つまり丈夫なのである。

ほかと違うのは、価格が庶民に優しいこと。自動巻きで1000ポンドを下るものは少なく、500ポンド以下のものはさらに少ない。だが、セイコー5なら200ポンド程度か、もっと安いことも多い。しかも、ダイバーズウォッチからパイロットウォッチ、フィールドウォッチ、スポーツウォッチとスタイルが無数にあり、その多くが過去のクラシックモデルにさかのぼる歴史を持つ。

機械式時計ならではの滑らかな秒針の動きも素晴らしい。それにも増して、あらゆる機械仕掛けに目がない者にとって最大の魅力は、ケースバックが透明で、鼓動する心臓部が見えることだろう。

抄訳:木下 恵 Translation: Megumi KINOSHITA

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事