「107thエディション」6月30日までの限定受注!

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"軽さ"を象徴的に見せる4 Cと4 Cスパイダーの特別限定車

アルファロメオの創業 107 周年を記念し、4Cと4Cスパイダーの双方に、デビュー時のローンチエディション以来の特別限定モデル、" 107th(ワンオーセブンス)エディション" が登場した。

同社が歩んだ107年の歴史の中では、レースをするために全てを削り落としたモデルの存在が輝いている。今回登場した107thエディションは、メカニズム的なパートには変更はないが、ローンチエディション同様のエアインテーク付バンパーを採用し、そのインテークの入り口、ドアミラー、サイドインテーク、さらにクーペではルーフパネルとリアスポイラーが、スパイダーではロールバーカバーがカーボン製となり、センターエグゾーストシステムがチタンのアクラポヴィッチ製となる。また計器盤周りやドアパネルにはレザーが貼られ、オーディオはアルパイン製のプレミアムサウンドシステムが備わっている。視覚や聴覚で4Cの象徴的な部分を楽しむことができ、大人なテイストが与えられたモデルといえよう。価格は4C、4Cスパイダーともに1070万円で、
6月30日までの期間限定でオーダーを受け付けている。

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インテリアの各部にもカーボン製パーツがあしらわれ、特別な雰囲気を醸し出している。

問い合わせ:Alfa Contact 0120-779-159  URL:http://www.alfaromeo-jp.com/ 101

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アルファロメオ 4C / 4Cスパイダー、再考

アルファロメオ史上2番目のミドシップ・スポーツカーとして登場した、4C/4Cスパイダー。その魅力の根源はどこにあるのか、あらためて想いを巡らせてみる。

"自動車史上最も美しいスタイリング"、あるいは "神の造形" などと称されることが多く、それを耳にした者も誰ひとりとして否定しない、アルファロメオ・ティーポ33/2ストラダーレ。フランコ・スカリオーネによってデザインされ、1967年から69年にかけて作られたその走る芸術作品のようなスポーツカーは、生産が僅か18台とごく少量ではあったが、紛れもなくアルファロメオにとって初めてとなる市販ロードゴーイング・ミドシップカーだったが、そのメカニズムは限りなくレーシングカーに近いものだった。

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2番目となったのは、2013年のジュネーブショーでデビューを飾った4Cと、そのオープントップ版として2015年に発表された4Cスパイダーである。107年の歴史の中に燦然と輝くティーポ33/2ストラダーレから少なからぬインスパイアを受けたスタイリングデザインは、やはりどこかその面影を偲ばせ、眺めていて飽きることがない。今は昔と違って衝突安全にまつわるレギュレーションなどが車体のサイズを自ずと拡大させたりデザインの自由度を阻害したりすることのある時代だが、アルファロメオのチェントロスティーレは全 長 3990 ㎜、 全 幅1870㎜というミドシップのスポーツカーにしてはコンパクトなサイズの中に綺麗なシルエットを描き出している。

こうしたスタイリングの美しさや独特の存在感はアルファロメオの絶対的な矜持であるといえるが、実はティーポ33/2ストラダーレと4C&4Cスパイダーには、もうひとつ見過ごすことのできない共通したキーワードがある。"軽い" ということだ。

ティーポ33/2ストラダーレは、元々がレーシングカー由来の車だということもあるが、極太のスチール製チューブを組んだH型フレームに結合される前後のサブフレームが鍛造マグネシウム合金製、ボディはアルミの叩き出しと、軽量素材を用いた基本構造とされていた。車重は700㎏ほどであったという。一方の4C&4Cスパイダーも、F1マシン同様のプリプレグ方式で作られた単体重量わずか65㎏のカーボンモノコックタブにアルミ製サブフレームを組み合わせて骨格を形成し、アウタースキンは低密度SMC、と車体の基本的なパートを軽量素材で構成。心臓部となる1750ターボユニットも設計を変更してブロックをアルミ製にし、2座のシートにも軽量パッドを用いるなど、軽く仕上げるためにできることを徹底してやっている。結果、日欧では重量に関する表記の仕方が異なるし、エアコンやオーディオの備えがほぼ100%必要とされる事情があるため、日本仕様の車重はクーペで1050 ㎏、スパイダーで1060 ㎏となるが、本国の "素" の仕様では895㎏という、現代の車としては驚異的な軽さを実現している。まさに歴史からの継承、である。

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この "軽い" ことが、4C/4Cスパイダーのスポーツカーとしての生命だ。車体が軽ければエンジンのパワーのみに依存する必要がない。過分なパワーが必要なければ巨大なマルチシリンダーエンジンを積む必要もない。パワートレーンの大きさを抑えられれば車体のサイズを無駄に大きくする必要がない。運動性能を稼ぎ出すためのひとつの理想といえる循環が、見事にカタチになっているのだ。
だから4C/4Cスパイダーを走らせると、途轍もなく痛快だ。コーナーが次々と現れる区間では強大なパワーを誇るスーパーカー達を追いつめることすらできるパフォーマンスの持ち主なのに、たとえば交差点から立ち上がって自然に加速していくような場面ですら、スッと抜けていく気持ちよさを感じられる。車にとって"軽い"ことは何よりの正義であり、同時に快感の源でもあるという事実を、理屈でなく体感で教えてくれる。諸元表を眺めているだけではとても想像が及ぶことなどない世界の出来事だ。

4Cの日本国内での発表から3年が、4Cスパイダーの発表から1年半が経過した。けれど、これを超える痛快なミドシップ・スポーツカーは出てきていない。



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