駆け抜けてきた華麗なる100年の歴史│ベントレーより100台限定モデル発表

Images: Bentley motors

遡ること100年、1919年にウォルター・オーウェン・ベントレーがベントレー・モーターズを設立したところからベントレーのモータースポーツ界での歴史がはじまる。1924年~1930年までにル・マン24時間で5回の優勝を獲得するなど、華麗なる歴史を刻んでいる。

そして、記念すべき100年を迎えたベントレーより、究極のコレクターズアイテムとなる"New Continental GT No.9 Edition by Mulliner"が発表された。マリナ―(Mulliner)は、1923年よりベントレーと深い関係性を持ち、1953年には代表的な作品であるベントレー Rタイプ コンチネンタルを手掛けている。R タイプコンチネンタルこそが、コンチネンタルGTの始祖となるモデルだ。ベントレーと二人三脚で歴史に残る車を生み出してきたマリナ―に属する熟練された職人たちの手によって、クルーの工場にて100台限定で製造される。





この特別モデルは、ベントレーのファクトリーチームとして活躍した、ベントレー・ボーイズの1人である、ヘンリー・ラルフ・スタンレー・ティム・バーキンへのトリビュートモデルとなっている。野心に溢れた彼が勝利を確信して製作したのがリッター ブロワーベントレーであった。 1930年にバーキンがル・マン24時間に参戦した際にステアリングを握りラップレコードを記録したのが、ゼッケンナンバー9のブロワーベントレーだ。スーパーチャージャーによって175馬力まで発揮したグリーンの1台は、レーシングマシンとしてのベントレーを象徴する車となったのだ。しかし、第一次大戦中に航空機のエンジンに採用されたスーパーチャージャーを車に搭載することは、決して容易にはいかなかった。1930年代になると一般に普及し始めていたが、設計上の問題が多々指摘されていたのだ。そんな中、イギリス人のエンジニア兼デザイナー、アムハースト・ヴィリヤースが解決策を見出す。彼はベントレーボーイズの一員であったティム・バーキンと協力し、エンジンの前側に装着するスーパーチャージャーを開発し、出力と速度の向上を図る。


バーキンのシングルシーター・スペシャル"バーキン・ベントレー"

ブロワーベントレーは、優勝を獲得することは無かったが、パワーとスピードは突出していた。イギリスやフランスのサーキットを駆け巡り、新記録を樹立し、最速ラップを刻んでその名を轟かせたのであった。

そして、100周年特別モデルはNo.9 ブロワーベントレーへのオマージュとして、フロントグリルには大きく9のバッヂがあしらわれている。新型コンチネンタル GTで初採用された画期的なローテーションディスプレイには、ブロワー ベントレーから受け継いだものが実際に組み込まれている。それは、1930年にバーキン卿と共にル・マンを走ったNo.9のレストアの際、運転席から回収された木片である。樹脂で覆われた木片はローテーションディスプレイ中央にライトで浮かび上がるように配置されており、歴史の片鱗を感じさせる。

No.9 ブロワーのオルガンストップをイメージした18Kゴールドコーティングのオルガンストップ、そして1 of 100と記されたトレッドプレートも限定台の一台一台に装備される。エクステリアカラーはビリジアングリーンとベルーガブラックの2色がラインナップ。21インチ本スポークホイールもエクステリアカラーと同じ色から選択可能となっている。



ヘッドレストとドアパネルには、1930年 ブロワーのドアパッドのデザインに倣い、「B」の文字がデボス加工される。センターコンソールには、独創的なダッシュボードにエンジンスピンと呼ばれる模様があしらわれている。この模様は「ターンドアルミニウム(Turned Aluminium)」と呼ばれ、光の反射を抑える効果があることから、1920年~1930年代にかけてレーシングマシンや航空機によく用いられていたものだ。

存在感を放っているのが、英国イエーガー製のメーターだ。このメーターは往年のブロワーのメーターからインスピレーションを得てマリナーとイエーガー社が共同開発したもので、当時レーシングカーに採用されていたメーターと同じ伝統的な製造方法が採用されているという徹底的なこだわりが詰め込まれている。



まさしく、100年の歴史を歩んできたベントレーだからこそ完成させることのできた、新旧が美しく融合する1台といえよう。

オクタン日本版編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事