小さな車に大仕事│錆びていたフィアット500Lを修理

Photography: Massimo Delbo

寒かった冬もそろそろ終わり、道路からは凍結防止の塩も消えてきた。私のガレージで冬眠している車たちを起こす頃だ。この冬、1台以外は全て屋内に保管していた。私のフィアット500Lは、サビが見つかってからはファビオのボディショップに預けていた。完全に作りなおすのに十分なほどのスペアパーツを持ちこんだので、ファビオは不安そうだったが、しかし私の車を見て安心したようだ。

数カ月後、良いニュースが届いた。持って行ったスペアパーツはほとんど使わなくて良かったそうだ。最後にこの店を訪問した際、進行中の作業を見せてもらった。深刻なサビは、フロントのホイールアーチとボンネットだけだった。残念なことに、私が買い置きしていたホイールアーチは右側用ではなかったので、新品を2つ追加で購入することにした。できるところはきちんと対処したいところだが、ボンネットについてはファビオのチームに一時的な処置で済ませてもらうことにした。その方が新品を買うより安いからだ。



さて、ほぼ準備完了だ。内側も外側もペイントが施され、組み直しされ、出来る限り多くの空洞部分にサビ止め剤が注入された。出来上がり具合は良さそうだ。早く運転して家に帰って、日光の下でジロジロ見て確認したいところだ。ファビオの細部に渡る仕事ぶりは素晴らしかった。なくなっていた「Fiat 500L」のロゴをリアのエンジンパネルに付け直してくれたり、各ドアの下の長いクロームストリップを直してくれていた。このストリップは500Lのトレードマークの一つなので、私はどうしても直してほしかった。しかし、そこは錆びが最初に発生した部分だったので、ファビオは直すための穴を開けることに乗り気ではなかったのだ。やった、私の勝ちだ!



逆に私が負けたのは、燃料タンクの件だ。私としては、そこはオリジナルというか現状のペイントのままにしてほしかった。しかし、ファビオは再塗装が必要だといってきかなかった。あまり納得できないまま仕方なく同意したが、実際のところは彼が正しかった。元々の汚いタンクだととてもじゃないが似合わないほど、フロントベイはきれいで格好よくなったからだ。

ギアレバーとサイドブレーキのレバーについては、傷だらけの塗装で44年間の使用感があらわになっていたが、私たちはそのままにすることで意見が一致した。ファビオの良いところは、それ以上のことまでさらに対処してくれるところだ。私に聞くこともなく、この車にバッチリ合うオリジナルのリアナンバープレート用のアルミフレームを、彼の数ある秘密の倉庫から見つけ出してくれた。そして、フロント用がもう一つあるはずだから探してみると言う。是非とも見つけてほしいところだ。



その訪問の後、私が新しいサイドミラーを探そうとしている間に、彼はサンルーフ周辺の放置状態の細部を直してくれることになった。そうこうしているうちに、彼は別のフィアット500 の整備も始めることになったのだが、それは私のせいだと言う。その車は彼の顧客の亡き母親のもので、何年も使用されずにガレージに置かれていたそうだ。その顧客はファビオのところでレストア中の私の車を見ると、黄色のフィアット500 を持ってきて、同じようにしてほしいと言ったそうだ。私にもそんな仲間ができたら、イタリアのフィアット500 クラブの次のミーティングに一緒に行ってみたいと思った。

Words: Massimo Delbo 訳:オクタン日本版編集部

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