フェラーリ250という伝説|1952年〜1965年までの18車種を徹底解説

フェラーリ250GTO



250 GT Lusso (1963-64)
"GTOのロードゴーイング・モデル"と称される GTルッソがデビューしたのは1962年のパリ・サロン。数多い250のなかでも、ルッソ(イタリア語でラグジュアリーの意味)がいちばん魅力的と評価する者は少なくない。1950年代にフェラーリGTモデルのデザインを通じてピニンファリーナが学んだことのすべてが、ここに結集されている。インテリアはレザー張りの豪華なものだが、もっとも軽い仕様では車重は1020kgに留まる(もっとも重いものでさえ1310kg)。したがって、トリプル・キャブレターで250bhpを発揮するV12エンジンから抜群の動力性能を引き出すことができた。もともと競技用に開発されたわけではないが、オーナーがレースにエントリーすることは妨げられず、1964年のタルガ・フローリオでは総合で13位の成績を残している。


250 GTルッソ(1963-64年) 生産台数:351台


250P (1963)
250として初のミドシップ・モデル。新しいプロトタイプレーサーで、246SPのシャシーを流用したが、ホイールベースは延長されていた。250TRのV123.0Lエンジンを搭載。いずれも初出場ながら、ル・マン、セブリング、ニュルブルクリンクで優勝した。


250P(1963年) 生産台数:1台


250 LM (1964-65)
GTOの後継モデルだが、250Pとの共通点のほうが多い。耐久用のプロトタイプカーでGTカーとしての公認を受けることを目論んだエンツォ・フェラーリは、250Pのロードゴーイング・バージョンを作ることを計画。最初に製作された2台の250LMのみ3.0LのV12エンジンを搭載していたが、それ以降は3.3Lエンジンが与えられた。250LMはGTカーとしては認められず、プロトタイプカーとしてエントリーしたものの、それでも数多くの成功を収めた。なにしろランスとスパに加え、あのル・マンでも優勝したのだから、その戦績は文句の付けどころがないといえる。


250LM(1964-65年) 生産台数:32台

編集翻訳:大谷達也 Transcreation:Tatsuya OTANI Words:Glen Waddington

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