マルティーニ・カラーカー トップ5│あなたは何を選ぶ?

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長年にわたって色とりどりに私たちを楽しませてくれたマルティーニ・カラーの車、そしてボートから、デルウィン・マレットがトップ5を選んだ。

マルティーニ・カラーの車を5台選ぶのは至難の業だ。私は、あのカラーリングで戦うマシンを同時代に見てきたが、どれもが主要タイトルの有力候補であり、ビジュアルでも注目に値するものだった。

5台すべてをマルティーニ・カラーの917にしてもいいくらいだが、それでは不公平なので1台にしておこう。まず浮かぶのが、1970年のサイケデリック/ヒッピー、917LHだ。ファクトリーからの"借り物"だったが、ル・マンで見事2位フィニッシュした。美しい上に、フラワーパワーに象徴される時代のムードを思い出させる点でも最終候補に残る。ただ、典型的なマルティーニ・カラーではない。むしろ、注目を集めようと直前に市販のスプレー缶で描いたグラフィティーアートだった。

翌年のル・マンではテールフィン付きの白いマルティーニ917Kが優勝した。しかし、トップ5の先頭を飾るのは、クラシックなシルバーでやはりフィンの付いた917シャシーナンバー019だ。現在はフロリダの"Revsインスティチュート"にレストアされずに保管されている。勝利は飾れなかったが、私にとってはビジュアルとカリスマ性でトップに君臨する車だ。

1975年、マルティーニ・レーシングのベースカラーは白に戻った。大きなマルティーニ・インターナショナル・クラブの楕円のロゴも消えて、あの有名なストライプが最も際立った時代だ。この年、マルティーニはF1にも復帰し、バーニー・エクレストンが率いるブラバムのBT44Bを飾った。マルティーニは1972~73 年にテクノと共にF1に参戦した(カラーリングはイタリアンレッド)が、パフォーマンスに失望して撤退していた。それを口説き上手なエクレストンが呼び戻したのだ。ゴードン・マレーによるBT44Bは空力効率に優れた実にシンプルなデザインで、背の高い三角形のエアボックスは、"ボール&バー"のロゴを入れる格好の場所となった。チームはタッグを組んで1年目に選手権2位の好成績を収めた。



"白の時代"のマルティーニ・ポルシェGTの中では、1976年のフラットノーズ935も私のお気に入りのひとつだ。しかし、トップ5に入れるのは"モービーディック"と呼ばれた935/78にしたい。ファクトリーが造り上げた911の究極進化形で、驚異の約850bhp、230mphを誇った。ただ、優勝は1978年シルバーストン6時間レースの1回のみだった。



やがてマルティーニとポルシェの関係は幕を閉じ、1981年からスポンサーシップはランチアに移る。その1年目に、ランチア・ベータ・モンテカルロは2.0リッタークラスで全勝したことで、ポルシェを抑えて世界耐久選手権チャンピオンに輝いた。マルティーニ・スーツをまとったランチアはどれもシャープな姿だったが、特に目を見張る活躍を見せたのがグループBのラリーカー、ランチア037だ。マルティーニがラリーに進出した1983年にさっそくWRCタイトルを獲得し、莫大な宣伝効果をもたらした。ヴァルター・ロールとマルク・アレンがドライブする二輪駆動の037が、大きな期待を集めた四輪駆動のアウディを破ったのだ。



最後にパワーボートも1 台リストに加えたい。なぜなら、高速で海を駆けるレーシングボートでは、タイヤやウィングなどに遮られることなくマルティーニ・ストライプの効果が存分に発揮されるからだ。マルティーニは1973年からパワーボートレースをサポートし、数々の世界タイトルを手にしてきた。マルティーニ・カラーのボートはどれも美しいが、スマートな機能美で現在のヴェクターを凌ぐものはない。最高速100mph超を誇るクローズドコクピットのボートで、気品とスピードがにじみ出ている。

編集翻訳:伊東 和彦(Mobi-curators Labo.) Transcreation: Kazuhiko ITO( Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下 恵 Translation: Megumi KINOSHITA Words: Delwyn Mallett

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