フェラーリ・ディーノを改造!?│F40ベースのV8エンジンを載せる

1974年モトテクニーク・フェラーリ・ディーノV8(Photography:Charlie Magee)

ディーノV6を"改良"する──そんなことが可能なのだろうか。ここに紹介するディーノは、400bhpを発生するフェラーリV8エンジンに積み換えられている。その実力を試すべくロバート・コウチャーが試乗した。

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アウトロー、ホットロッド、レストモッド、リ・イマジンド…、最近は呼び方も様々だが、古いモデルの改造は昔から行われてきた。戦前の"スペシャル"やアメリカのストリートロッドがその例だ。ヴィンテージ・ベントレーの3リッター用シャシーには、何十年も前からずっと後年の41/2や6リッターのエンジンが詰め込まれてきたし、アルファロメオやコブラ、ジャガー、トライアンフなどもあらゆるモディファイを受けてきた。マスタングに至っては枚挙にいとまがない。

現在モディファイの対象として熱い視線を浴びているのがポルシェで、特に多いのが911だ。そもそも"アウトロー"と呼ばれるジャンルはポルシェ356から生まれた。それは、356の多くが錆びてボロボロになり、パワー不足だったからだ。アメリカ西海岸ではポルシェの改造が1950年代から行われていたが、1980年代にその世界に足を踏み入れたロッド・エモリーが"アウトロー"という呼び名を考え出した。当初、コンクールに熱心な完璧主義者たちはオリジナルの仕様を変えることに眉をひそめたが、ドライビングに目のないエンスージアストなら、クラシックカーに少しばかりのアシストが有効なことをよく知っている。今では、ロブ・ディキンソン率いるシンガー・ヴィークル・デザインによって"再創造"されたポルシェ911が高い評価を受けている。

シンガー911をはじめとするポルシェ以外にも、リチャード・スチュワート・ウィリアムズが手掛けるアストンマーティンや、ヘンリー・ピアマンのイーグルEタイプなど、多くのメーカーがモディファイの対象となっている。ところが、ことフェラーリとなると、モディファイされたという話は長年の間にも数えるほどしか聞かない。

『Octane』のある読者は、フェラーリ・デイトナのエンジンに少し手を加えてグループ4仕様にし、夫婦で長年レースに参戦している。また、何十年も前には、エキセントリックなアメリカ人コレクターのウィリアム・ハーラーが、フェラーリ365GTのV12エンジンをジープに搭載して"ジェラーリ"と名付けた(もちろんフェラーリ・クラシケの認定は受けられない)。ハーラーはほかにも、1971年デイトナのリアにホイールフレアを付けて9インチのアロイホイールを履かせ、チューンアップしたエンジンを搭載した。燃えるようなオレンジのボディカラーに「Nevada H」というナンバープレートを付けたこの車は、すぐに"ハーラー・ホットロッド"の名で知られるようになった。とはいえ、これらはあくまで例外で、昨今の"モッド"界の主流はやはり911である。350bhp以上にパワーアップすることも、インテリアに凝ることも思いのままだ。もちろん財布と相談ではあるが。

編集翻訳:伊東和彦(Mobi-curators Labo.) Transcreation:Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下恵 Translation:Megumi KINOSHITA Words:Robert Coucher Photography:Charlie Magee

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