クラシックポルシェのためのタイヤテスト?

Porsche AG

ポルシェによると、これまでに生産されたさまざまなポルシェモデルの70%以上がいまだに走り続けているという。それを実現可能にするものとは一体何なのか?その理由はクラシック車両専門部門"ポルシェクラシック"にある。

ポルシェクラシックの主たる業務は、生産が終了して10年以上が経過したポルシェ車両のコンディションを維持すること。

 
それは約5万2000を超える純正パーツを生産し、供給することのみにとどまらない。
 
ポルシェ本来の性能を維持するために忘れてならないのが、タイヤそしてエンジンオイルだ。ポルシェは純正装着可能なタイヤのサイズや銘柄などをテストによって厳格に定めており、指定タイヤにN0~N6といったコードを発給することで知られている。通称N指定と呼ばれるものだ。
 
しかし、タイヤは古いままではいられない。ゴムの特性が変わったり、ディスコンになる製品もある。そこでポルシェクラシックでは、現代のタイヤをクラシックモデルに履かせてテストを行い、適合リストを作り上げている。その範囲は356にはじまり、930ターボや比較的モダンは986型ボクスターにまで及んでいる。それらの認証タイヤはN指定をうけ、ポルシェクラシックのウェブサイトにて公開されている。
 
また今年、ポルシェクラシックモーターオイルが発売された。これは、ポルシェクラシックと、ヴァイザッハのポルシェR&Dセンターおよびドイツのオイルメーカーとで共同開発されたもので、クラシックモデルの空冷水平対向4気筒、6気筒エンジンに対応した新しいエンジンオイルだという。
 
356、914および初期の911モデル(2.7リッターまでのGモデル)向けのものや、ドライサンプ方式の 3ℓ以上の空冷911モデル用など研究所
と公道でテストを重ね、クラシックエンジンに用いられている合金やシール剤に合わせて開発されている。
 
またオイル缶は、ヴァイザッハのポルシェデザインスタジオでデザインされている。 

クラシックであってもアップデートに手抜
かりがない。まさにポルシェならではだ。

文:藤野太一 Words:Taichi FUJINO 

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