やっとブレーキが効くようになった!│Octane Japan Cars 1978年 レンジローバー

Photography: Gensho HAGA

このクラシックレンジを手に入れて、もう1年が経った。取材のために訪れた宇都宮にあるブレシアの森敏享さんに、心の故郷というか僕らにしてみれば桃源郷のような場所「ブガティック」に連れていっていただいた。そこで初めて間近で観たこの2ドアのレンジに一目ぼれ。思わず衝動買いをしたのは2018年4月のことである。

しばらくは引き取りに行けなかったが、2018年はランドローバー70周年ということもあり、シンボリックなクラシックレンジということで、ジャガー&ランドローバージャパンが銀座に展示してくださるということで化粧直しを施した。屋内展示とすれば気になるところはたくさんある。内装はドア内張りとカーペットを張替え。外装の塗装のダメージはあえてそのままにしつつ、アルミがむき出しになった部分のリペアやシャシーブラックのリペイント、そしてテールゲートのストラットを交換するなど、実際にドアを開閉したときの印象を優先した。


 
展示も無事終了して白馬でのイベントなどに遠出するようになると、今度は本格的に修理が必要になってくる。まず最初に修理をしたのは制動系である。ブレーキが甘いとは感じていたが、ディスクローターもキャリパーも長く放置されていたので分解清掃修理は必須。よく見ると給油口から伸びるホースはひび割れていてガソリンが浸み出している。危ないあぶない。またある時突然ガチャンッと音がして運転席ドアのリンケージが内部で脱落してドアが開かなくなる。古い車のトラブルには慣れているので何とも思わないが、いずれにしても永く付き合うには相応の鍛錬が必要だ。


 
ウエストミッドランド州UK本社のレストア部門が「Range Rover Reborn」として復刻を手掛けているのは、うちのレンジと同じ1978年式(シャーシナンバーSAL41977)。あの1号車は正しいレストアが施されて完全な新車となる。さて、うちの子はどこまで仕上げるか、ターゲットのレベルを決めなくては!

文:堀江史朗 写真:芳賀元昌 Words: Shiro HORIE

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