ランボルギーニ・カウンタックの過去と未来│衝撃的なデビューから現在まで

 Photography: Dean Smith

ハイエンドクラシックカーのディーラーでありコレクターでもあるサイモン・キッドストンがカウンタックの過去・現在・未来を語る。

カウンタックという車は好き嫌いのはっきりと分かれる車だ。そして、誰しもがずっと気にし続けている車でもあった。あまりに有名であるため、ずっと価値があったと思われがちだけれどもそうでもなかった。例えば約20年前には、オークションで濃いブルーのLP400 Sを2万7000ポンドで売るのにさえ苦労したものだった。カウンタックもまたミウラと同様に「ナイトクラブオーナー用」の派手な車として長らく見下されてきたのだ。
 
現在の状況はまるで違っている。なかでも1974年式の最初期型LP400は、より多くのマグネシウムパーツを使っていて、マニア垂涎の的だ。これまでオークションで記録されたカウンタックの最高落札額は2014 年の186万ドルで、もともと生産6台目の"ペリスコピカ"でかのイノチェンティ家に新車でデリバリーされた車であった。
 
実をいうと競り落としたのは私自身で、購入後、完璧なレストアを施したのだが、この紫色のLP400を購入するために売却したのだ。200万ドル以上費やしたイノチェンティ・カウンタックは決して儲けさせてはくれなかったけれど、いくらかでもマーケットを賑わわせることができたのではないかと思っている。
 
現在では相場も落ち着きをみせているようだ。極上の部類で150万〜170万ユーロで推移する。赤いボディに黒い内装といった、ありがちなコンビネーションはさほど高値ではなく、この紫のLP400のように変わった色の方が評価は高い。とはいえ、平凡なカラーのLP400が100万ドル以下で見つかることはないと思う。
 
変わった色合いでコンディションも上々だけれども、エンジンナンバーがマッチングしない、なんてこともあるだろう。確かにマッチングナンバーは大切だ。けれども初期のカウンタックでは必ずしも順番通りにエンジンを積み込んでいたわけではない。私自身、オリジナルエンジンであるかどうかについては、さほどこだわってこなかった。
 
LP400の次に高い値段で取引されているのはLP400S で60 万ユーロ前後、獰猛なLP5000QVが45万ユーロ前後でそれに続く。衝撃吸収バンパーを装備したモデルもあるアメリカ仕様はマーケットから敬遠されがちだ。最もリーズナブルでまだしも乗って楽しめるのは88年以降の25thアニバーサリーだろう。
 
カウンタックLP400ほど衝撃的なデビューを飾った車は他に見当たらない。カウンタックの未来はとても明るいと思う。2014年のピーク以来、相場が下がっているとはいうものの個人間売買では常に引き合いがあり、相場も堅調に推移しているというのが実状だ。

オークションではまだあまり見掛けない。レストレーションに熟知する人も少なく、オーナーにしたところでパーフェクトな状態を望んでいる人が多いとはいえない。
 
けれどもカウンタックの文化的な存在意義は非常に大きい。近い将来には必ず、その価値が再評価される時代が来ると思う。

Words: Simon Kidston

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