Vive la Citroën! シトロエン万歳! 本場クラブ&イベントへの誘い

Report&Photography:Akio Lorenzo OYA

フランスではBXのようなヤングタイマーからDS、そして伝説のトラクシオンアヴァンまで、モデル別クラブが活発なアクティビティを繰り広げている。同じモデルで複数の愛好会がある場合も少なくない。ヨーロッパにおける他ブランドの愛好会同様、シトロエン系クラブのイベントやツーリングが最も盛んになるのは、春から初夏そして秋である。盛夏が少ないのは、愛車でヴァカンスに繰り出すメンバーが少なくないのと同時に、後述する世界的ミーティングが行われることが背景にある。 
 
ただし彼らの中には、年間を通じて定期的な例会を設けているクラブもある。集合場所はレストランなどが一般的だ。クラブ運営に関する打ち合わせや昼食会はあるものの、レストア技術情報が交換できる大切な場でもある。誰が持参したか「昔のシトロエン・セールス研修用ビデオ」といったお宝映像鑑賞会でひたすら盛り上がることもある。なかには、会長自ら自宅を開放してもてなすクラブも。そのファミリー感覚が微笑ましい。本場シトロエニストたちによる車愛に溢れた活動とイベントを紹介しよう。

CX
ラジャンスCX / CXクラブ・ドゥ・フランス / ジェネラシオンCX
シトロエンCX の3クラブは、ドイツ、ルクセンブルクなど近隣諸国のCX 愛好会とも交流が盛んだ。これはCX 誕生40年を記念して合同開催したノルマンディー地方でのミーティング。


隣国ベルギーやシトロエン家のルーツで昔からシトロエニストが多いオランダからも多くのファンが陸路やってくる。けたたましい仕切りのアナウンスなどないのがフランス流。


1977年CX 2400 GTiでやってきたのはアンドレ氏(右) 。好きが嵩じて、PSAの空調開発部門に転職してしまった熱烈ファンである。パートナーで高校教師のローズマリーさんと。


BX/XM
ユニヴェールBX&XM
ユニヴェールBX&XM は2006年設立。フランスでも排ガス規制などで少数派になりつつある両モデルのファンに嬉しい存在だ。ある日の昼食後は"ドゥブル・シェブロン"型に並べて。



パリ郊外オールネイ・スー・ボワにあるシトロエンの歴史保管庫の見学会もたびたび催してきた。同館の名物キュレーター、ドゥニ・ユイユ氏の解説を熱心に聞くメンバー。


海峡を越えて右ハンドル仕様で来る英国人も。「シトロエンには伝説のモデルが数々。でも一般人が初めて安心して乗れるようになったのはBX」とその存在意義を語る。




会長のパトリック・マルトー氏。ミーティングに自邸と庭を開放することも厭わない。「BXは『こんちくしょう! 』と怒りたくなった直後に喜びを与えてくれる。愛しい女性のような車だ」


BXと同じベルトーネ・デザインのXMも対象。2019年は誕生30周年の節目である。クラブでは両モデルの希少パーツを安定確保すべく、廃車情報も積極的に交換している。

文、写真:大矢アキオ Report&Photography:Akio Lorenzo OYA

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