1955年 ランドローバー・シリーズ1を整備する│そのカギは?

Mark Dixon

1955年ランドローバー・シリーズ1・107ステーションワゴンを所有するOctaneのマーク・ディクソンが、その整備について綴る。

私のランドローバーにオーバードライブを取り付けたら、文字通り新たな道が開けた。高速道路も80~90km/hで快適にクルーズできる。不思議なことに、車全体がリラックスしてハンドリングまでよくなった。ステアリングギアオイルを補充したのも効いているのだろう。

昨年ランディーを購入して以来、少しずつ整備を進めている。オイルやフルード類を交換してレベルをチェックするのだ。取材でソリハルのランドローバー本社へ行くことになったので、作業を急ぐことにした。トランスミッションオイルを購入するため、通勤途中に、ビスターヘリテージにあるクラシックオイル社に立ち寄った。社長のガイ・ラクランは筋金入りのエンスージアストで、適切なオイルを使う重要性を熱心に訴えている。取り扱う幅広い商品の中でも、最近加わったミラー社の全合成油20W-50NT(NTはナノテクノロジーから)はヒストリックレースに最適だろう。

だがランディーに必要なのは、以前のGL4規格のミッションオイルで、銅合金を腐食させる添加物の入っていないものだ。ガイが選んでくれたのはミラー社のEP80W-90だった。ちなみに私は既にミラー社のクラシック用ウォーム式ステアリングギアオイルを持っている。以前フォード・モデルAを所有していたときの残りで、宣伝通り、バックラッシュやオイル漏れを防ぐ優れ物である。

オーバードライブを取り付けてから最初の本格的テストだ。車庫から家までの130kmと、早朝のソリハルまでのドライブは何事もなく終わった。翌日、近隣をシリーズ1で探検してみた。水没した道も難なく乗り越えたが、ドラムブレーキが水浸しになり、その直後に下り坂で別のランディーとすれ違った際にヒヤリとした。幸い相手もオフロード好きで、路肩の草の上に素早く逃げてくれた。あとで二人で散々笑い合ったのはいうまでもない。

Words: Mark Dixon  翻訳:木下恵

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