現代でクラシックカーを走らせるために大事なこと│ドライブを楽しむススメ

Photo: Matt Howell

現代社会の中でクラシックカーを運転するにあたって大事なのは、運転できる技術があるかないかではなく、今ある道を純粋に楽しむこと、自分を場違いな存在だと思わないことだと思う。

クラシックカーの多くはゆっくりと走っている。渋滞に堂々と突っ込んでいけるものではないし、道も慎重に選んでいかなければならない。現代の車に乗っている人は辛抱強く走っていられる道でも、クラシックカーオーナーにとってはストレスでしかなかったりもするのだ。

周りの流れ同様に進んでいけるクラシックカーも、もちろんある。しかし、中にはこれに賛同しないオーナーもいるであろう。クラシックカーだとブレーキの不具合や、年季の入ったエンジンが止まってしまったりするのではないか、などと恐れながらいなければいけない。このような心配を抱くのは、クラシックカーオーナーとしてはごく普通のことである。

とはいえ、しっかりとメンテナンスされている限り、適切なスピードで走り続けられるものではある。どちらにしろクラシックカーである限りは、完璧な状態であっても現代の車よりも強くブレーキを踏まなければならないことは承知の上だ。

ゆっくりと走っているクラシックカーの中には、単純に運転しづらいから遅いという場合もある。しかし、オーナーたちは運転することを諦めない。あくまでも、この車は作られたときからこういうものなのだと分かっているのだ。その車がうまれてきた状態同様の完璧なオリジナルで走りたいと思う人も多い。製造されたままの姿こそが、車の在り方だと彼らは主張する。

2022年から、製造されるすべての車にはGPSコントロール機能とスピードリミッターが搭載されるそうだが、クラシックカーはスピード違反とは遠い存在で、むしろ関係があるのは"走る楽しみ"だけともいえる。しかし、クラシックカーを運転するときはウェストの大きいSUVに"ここにいますよ"ということを知らせるのをくれぐれも忘れずに。

Words： John Simister　　　訳：オクタン日本版編集部

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