手に入れやすいクラシック・フェラーリの名車とは?

octane UK

そう遠くない昔、フェラーリ308GTBは、最新モデルがほしいけれど手の届かない人間が買う、単なる“古い車”だった。それが今では立派な“クラシック”となり、状態のよいものはかつての3倍の6万~8万ポンド(約810万円~1080万円)、希少なグラスファイバー製の初期モデルに至っては軽く15万ポンド(約2025万円)はする。

それも当然だ。308は歴代フェラーリの中でも随一の名車である。製造は1976~1985年だが、レオナルド・フィオラヴァンティによる肉感的なカーブは時代を超越しており、どの角度から見ても美しい。リアミッドシップの2.9リッターV8エンジンは、湧き出すようなパフォーマンスを発揮する。70年代のモデルだからコンパクトだし、広いグラスエリアと張り出したフロントフェンダーも相まって、一般道でも走りやすい。



今回試乗したのはスチール製ボディの1977年308GTBで、DKエンジニアリングから借り受けた。車内は、3スポークのアロイ製ステアリングに、スタイリッシュかつ快適なシートなど、いかにもフェラーリらしい。極めつけが、むき出しのクロームのゲートから生えるほっそりと長いシフトレバーだ。

ツインチョークのウェバー製キャブレターを4基搭載し、その吸気音がV8の小気味よいエグゾーストノートに重なって、サウンドに個性を添えている。ギアボックスが温まるまでは意識してゆっくり変速する必要があるものの、いったん調子が出てくれば実に楽しくドライブできた。速度が上がってからは低速で感じたステアリングの重さが消え、乗り心地も抜群にしなやかだ。猛々しいV8の回転を7500rpmのレッドライン目指して何度でも上げたくなる。なにしろ、それこそがフェラーリに乗る意味なのだ。

残念ながら、試乗した308は既に売約済み。とはいえ308の製造数は、あらゆるバージョンを合わせると約1万台に上り、まだ多く出回っているから、チャンスはいくらでもあるはずだ。

オクタン日本版編集部

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