マセラティ・ビトゥルボを所有してみて│問題点も色々と・・・

octane UK

9年間所有していた(とはいえ走行距離は2000マイル以下)マセラティ・ビトゥルボに新しいオーナーが見つかった。決して私がこの車を好きでなかったというわけではないのだが、今度こそは大切に乗ってくれる人のもとで管理されることを祈る。

このビトゥルボは妻に懇願して、2,3ヵ月の楽しみのためだけに買うことを許してもらったのだが、結局のところ長い間動かさずに所有していた。更には、コテージを建てて引っ越そうとしたところビトゥルボを入れておくガレージが無いことに気付いた。もう1台、所有しているモーリスについては同僚のデイビッドが持つ保管庫に預けた。

思い返してみると、やはりこのビトゥルボには悪いことをしたと思う。かつては時間があれば、走りに出ていたのだがそんなこともしなくなっていたのだ。そうは言っても、インテリアの匂い、エグゾーストのサウンド、周りのモーターリスト達から良い声を受けることなど、素晴らしい点はもちろんあった。しかし、問題も色々とあった。運転席に座り、キーを回してみても全く反応が無いということが何度か起きていた。いざドライブに出ようとしても動かず、結局は出発前にバッテリーを充電するため、何時間か待たなければいけないということが頻繁にあったのだ。他にも、長距離のドライブに出た帰りは常にオイル漏れが心配であったし、ターボがおかしな様子を見せることもあった。

ビトゥルボとの一番の思い出は、当時11歳であった娘を学校まで送っていたことだ。その時、彼女はビトゥルボを"世界で一番格好悪い車"と思っていたらしいのが、16歳になってボーイフレンドが出来てみると事は変わった。その彼が家に訪れた際、ビトゥルボに興味を抱いていたからだ。突然、ビトゥルボが格好いい車だと気付いていたようだった。(本当にビトゥルボの格好良さを理解していたとは思えないが)

新しいオーナーのもとへと渡るビトゥルボも気の毒だが、私はまず、預かってもらっているモーリスをかわいがってあげることに専念しなければいけないだろう。

Words: Geoff Love 訳:オクタン日本版編集部

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