今週末のメルセデスは「シルバー・アロー」ではなく「ホワイト・アロー」

Mercedes-AMG Petronas Motorsport

メルセデス・AMGはモータースポーツに参戦して125周年、そしてF1参戦200戦目を記念して、今週末の母国ドイツのホッケンハイムで行われるF1ドイツグランプリに特別なカラーリングのマシンで参戦している。フロントウィングとノーズが通常のシルバーではなく白く塗られ、20世紀初頭のスタイルを模しているのだ。


20世紀初頭、レーシングカーのカラーリングは各国を象徴するナショナルカラーにペイントされているのが常であった。フランス車はブルー、イタリア車はレッド、イギリス車はグリーン、そしてドイツ車は白という具合に。

モータースポーツシーンで活躍したダイムラーとベンツのマシン、たとえば21.5リッターエンジン、200HPで時速228.1キロという記録を1911年に打ち立てたブリツェン・ベンツや、ルドルフ・カラツィオラの活躍で有名なメルセデス・ベンツSSKなども白いレーシングカーだ。


白いマシンが「シルバー・アロー」となったのは1934年のW25。総重量750kgというレギュレーションに合わせて重量を削減するため、チームはペイントを剥がすことで軽量化を図ったのだ。ボディワークの銀色がむき出しになり、銀色に輝くマシン、シルバー・アローが誕生した。


今回のドイツグランプリの特別仕様である白いフロントウィングとノーズには、メルセデス・ベンツ、ペトロナス、トミー ヒルフィガー、ピレリのクラシックなロゴも見ることができる。さらに先日他界したモータースポーツ界のレジェンドであるニキ・ラウダへの追悼の意も込め、彼のサインも添えられている。



また、今回のグランプリではチームのガレージもクラシカルな雰囲気が再現されている。壁面にはレトロなポスターが貼られ、メカニックは白いツナギにハンチング帽、エンジニアやチーム上層部の面々もスーツにネクタイ、サスペンダーといった装いで、母国での記念すべきグランプリをチーム全体で祝っている。



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