東欧で初めて開催された本格的なクラシック・レースとは?

Photography:Tomonari SAKURAI

F1第12戦ハンガリーGPが開催される3週間前にピーター・オート主催のハンガロリンク・クラシックが開催された。ハンガロリンクは1986年、東欧では初めてのF1を開催している。そして2017年にこれも東欧で初めて本格的なクラシック・レースを開催したのだ。今回は2019年度の雰囲気を写真と共にお伝えしていこう。

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ピーター・オートのクラシック・レースは50~60年代のマシンから1980年代~90年代初頭のグループCカーによるレースが各カテゴリーによって争われる。スペインのムンジュイック・サーキットやベルギーのSPA、イタリアのモンツァなどで年間を通して争われるシリーズ戦だ。



2年毎のル・マン・クラシックもそのうちの一戦で、昨年はサーキット内の改装のため開催されず今回の第4戦が2回目となった。それぞれが年間でタイトルを争う、各カテゴリーを簡単に説明しよう。

CLASSIC ENDURANCE RACINGではル・マンで活躍した車たちがひしめく人気のカテゴリー。GTマシンで1966から74年までプロトタイプでは1966年から1971年までをシリーズ1とし、それぞれそれ以降から1981年までをシリーズ2としてレースが行われる。

GROUPC Racingでは1982年から1994年までのプロトタイプ、グループCが争う。レギュレーションで当時のカラーリングを施さなければいけないというのがいい。日本企業のスポンサーロゴがそのまま使用されている。

HERITAGE TOURING CUPは1966年から1984年までのツーリングカーが。 SIXTIES’ ENDURANCE では文字通り60年代のマシンが決勝では2時間を激走する。

会場を散策している間もサーキットでは闘いが繰り広げられているのだった。次回はレースの模様をお送りします!

The Greatest’s Trophy。昨年までThe Trofeo NastroRossoと呼ばれていた1966年以前のスポーツカー、GTカーによる美しいマシンのレースだ。

2.0L Cup.昨年のル・マン・クラシックから始まったカテゴリーで2リッターのポルシェのみで行われるレース。

と言った具合に各カテゴリーで争われる。せっかくの東欧でのレースなので東欧の車のみのカテゴリーをハンガロリンク・クラシックのみのイベントとして盛り込みたいのだが、どうも集まらないようで残念だ。会場にはレーシング仕様のスコダやトラバントを見かけるのに。

歴代のミニの展示はなかなかの見応え。ハンガリーのクラシックレースの場を借りての本格的なモノだ。

会場ではMINIの60周年を記念したイベントスペースが設けられていた。ハンガリーでMINIが人気なのもちょっとびっくり。 そんなハンガロリンク・クラシックであった。次回は白熱のレースシーンをレポート。

会場に来ていた黄色いトラバント601はラリー仕様。その奥のトラバントはP50。

文:櫻井朋成 words: Tomonari SAKURAI

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