スティーヴ・マックイーンとの友人関係を語る│どのような人物像であった?

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ジークフリード・ラウヒはドイツで最も成功した俳優のひとりであった。レーシングドライバー役として、『栄光のル・マン』でスティーヴ・マックイーンの相棒を務めたことで知られる人物だ。そして、彼とマックイーンの間には本物の友人関係があった。これは、ラウヒが生前インタビューに答えた内容だ。

・映画についてどんなことを一番に思い出しますか?
スティーヴはとてつもなく完璧主義だったんだ。ピットストップのシーンで、ヘルメットを取り汗をかいているように見せなければいけなかったからスタッフが顔に水を吹きかけたんだ。そうした、スティーヴは"こんなのでは全くだめだ!"というんだよ。車に飛び乗って、狂ったかのように2ラップを走った。そして、ヘルメットを外してこういったんだ。"ほら、これで本当に汗をかいてきた。見せかけのものでは、額に浮かび出る血管までつくることはできないだろう" スティーヴは、すべてが本物でなければいけなかった。そういうところを本当に尊敬していたんだ。

・マックイーンとのはじめての出会いはいつでしたか?
映画の撮影をはじめた一週間後だったね。その時はひとことも言葉を交わさなかった。セットにいる人は誰しも彼と話したがっていたよ。もちろん、それはほとんどが叶わなかったけどね。マックイーンのことはそっとして、彼は彼の仕事をさせておくべきだと感じたから、特に話しかけることもしなかった。それが彼にとっては好印象だったみたいで、あっちから話しかけてきたんだ。"なぜ、話しかけてこないんだ?"とね。理由を説明したら、私の考えを気に入っていたんだ。その日から、朝から晩まで一緒にいるようになったんだよ。

・どうやって速く運転するのを学んだのですか?
劇中でドライブするマシンだったフェラーリ512 Sと同じ、ミドシップのポルシェ914を買ったんだ。それでル・マンのコースを走って感覚をつかんでいった。

・映画の撮影が終わってからもマックイーンと友人関係は続いていましたね。
はじめて会うのに、"この人と前も会ったことある気がする"ということがあるだろう。まさしくマックイーンとはそういう感じだった。私たちは二人とも幼少期の環境が似ていたんだ。貧しかったんだよ。マックイーンは真っすぐな人間でスターのような振る舞いをすることはなかった。撮影が終わると、パリまで小旅行をしないかと彼から誘ってきたんだ。とっても楽しい旅になったよ。

・旅行後はすぐに別れたのですか?
いや。パリまでの旅行が終わると、マックイーンは何もいわずに私の前に突っ立ていたんだ。彼が私の故郷であるドイツに来たいのであろうと感じて、"ババリアの我が家に来たいんだろう?"と聞いてみたら"うん"とだけ答えたんだ。

Words: Porsche newsroom 訳:オクタン日本版編集部

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