アウディ R8 V10エンジンのデビュー10周年を記念した世界222台限定モデル登場

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アウディのフラッグシップスポーツモデル アウディ R8 V10エンジン搭載モデルのデビュー10周年を記念した限定モデル アウディ R8 デセニウムが登場した。

デセニウムはラテン語に由来する言葉で「10年」を意味するもの。初代アウディ R8がデビューしたのは、2006年のことで、当初は4.2リッターエンジンを搭載していたが、2009年に5.2リッターエンジンを搭載した5.2 FSI クアトロを追加。ここからR8のV10エンジンのヒストリーが始まった。

アウディ R8は2016年に2世代目へとモデルチェンジ。自然吸気 V10 5.2 リッターエンジンは、アウディの市販モデルとして過去最高の最高出力620psを発揮。7速Sトロニックトランスミッションが組み合わされる。電子制御油圧多板クラッチ式クアトロフルタイム4輪駆動システムは、運転状況に応じて駆動トルクを自動で分配し、極限の状況では前輪または後輪のいずれかへ100%のトルクを伝達することも可能。また、低負荷時にはエンジンの片バンクを休止させるシリンダー オン デマンド(COD)を採用。アクセルペダルをオフにしたときには、エンジンを駆動系から切り離すコースティングモードとあわせて優れた環境性能も両立する。



アウディ R8 デセニウムは、クーペモデルのR8 V10 パフォーマンス 5.2 FSI クアトロ S トロニックをベースに、ダイナミックステアリングをはじめ、数々の特別装備を施している。エクステリアは、デイトナグレーマットエフェクトのボディカラーにハイグロスブラックスタイルパッケージ(グロスブラックのフロントスポイラー、サイドシル、ディフューザー等)を組み合わせる。また、フロントフード上のフォーリングスのバッジもブラックに。アルミホイールはマットブロンズの20インチで、インテークマニホールドも同様にマットブロンズカラーに彩られている。

インテリアでは、デセニウムのロゴがセンターコンソールやドアなどに配されている。特にグロスカーボンファイバー仕上げが施されたセンターコンソールのデセニウムのロゴは、アウディの特許による部分マット仕上げを特徴として、素材の表面に特殊な粉末を使用して、数千分の1ミリ単位で粗面化処理が施されている。そして電動調整機能付きファインナッパレザーダイヤモンドスティッチングスポーツシートや、デコラティブパネルグロスカーボン、アルカンターラヘッドライニングなどを装備。さらに、550Wのアンプと13個のスピーカーによるBang&Olufsenサウンドシステムを備えている。

新型アウディ R8 は、AUDI AGのベーリンガーホフ(Böllinger Höfe)工場で生産され、世界限定222台のみ生産。日本国内の割当は10台の予定。左ハンドル仕様のみの設定。



第1世代(2008/2009年):Audi R8 5.2 FSI quattro
2010年に発売されたAudi R8 GT editionにおいて、この10気筒エンジンは560hpを発生し、Audi R8 V10 plus(2012年以降)では550hpを発生していた。2015年に登場した第2世代のR8において、このFSIエンジンは徹底的な見直しを受けることに。ここでは、インテークマニホールドに燃料噴射システムを追加することにより排出ガス特性を改善し、シリンダー オン デマンド(COD)システムが部分負荷状態で片バンクの5気筒を休止させることで燃費も向上した。5.2 FSIエンジンのポテンシャルも引き上げられ、さらにダイレクトに反応し、レスポンスも鋭くなった。販売開始時には、540hpおよび610hpのバージョンを選択することができた。最新のアップグレードでは、さらに出力が570hpおよび620hpに強化されている。



第2世代(2015年):Audi R8 V10 plus
モータースポーツのテクノロジーを反映したこのV10ユニットの大きな特徴は、最大8,700rpmまで回る高回転型エンジンであること、そして搭載位置を低くすることができるドライサンプ潤滑システムを採用していること。V10エンジンのバンク角は90度。クランクシャフトは左右のバンクで共通のクランクピンを使用し、点火タイミングは54度と90度の不等間隔となっている。1-6-5-10-2-7-3-8-4-9の点火順序により、独特なパルス感と、このエンジンならではのサウンドが生み出されている。最高回転数の8,700rpmでは、ピストン速度は平均26.9m/sにも達する。これは、最新のF1マシンのエンジンを凌ぐ数値で、この速度ではピストンは反転ポイントで約2トンの荷重に相当する加速度を受ける。

オクタン日本版編集部

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