レッドブルエアレース最終章、室屋選手が母国Vを飾る

Jason Halayko / Red Bull Content Pool

2019年で5回目の開催となる千葉・幕張でのレッドブルエアレース。シーズン途中で来年以降の開催を見送ることがアナウンスされ、今シーズン最終戦の千葉大会がレッドブルエアレースのフィナーレということで、国内外から注目を集めていた。

決勝日は、迫り来る台風を考慮してスケジュールを変更して実施された。コントロールタワーでも雨雲の様子などを刻一刻とチェックする中、トーナメント制で8名が勝ち残るラウンド・オブ・14が始まる。

最初のヒートで登場した室屋義秀選手が対戦相手のベン・マーフィーに0.015秒差で敗れると、ギャラリーからは大きなどよめきが起きた。しかし、ここで終わらないのが、過去にも千葉大会を制覇している室屋だ。ファステスト・ルーザー(敗者の中で最も速いタイムを記録した者)の1枠を得、8名に残ったのだ。

次いで勝者4名に絞り込まれるラウンド・オブ・8でも、室屋は「持って」いた。対戦したフランソワ・ルボットがパイロンに接触してペナルティを受けたことで、この勝負もクリアする。
(C) Jason Halayko / Red Bull Content Pool

最後のファイナル4では、勝ち残った4名のパイロットでタイムを競う。なぜかまたもや室屋の前で飛んだパイロットがパイロンに接触。2番めでフライトした室屋のタイムに、3番めのカービー・チャンブリスも4番目のマット・ホールも及ばず、結果、室屋が千葉大会を制し、ファイナル大会で母国勝利を獲得した。
(C) Jason Halayko / Red Bull Content Pool

シーズン総合では1ポイント差でマット・ホールが年間チャンピオン、室屋が2位となり、ファイナルレースでそれぞれが有終の美を飾る形となった。

レース終了後の会見で熊谷俊人千葉市長が「民間の有志の協力やボランティアのおかげで、官民一体でこれまで5年間開催を続けることができた」語ったように、千葉大会は地元の理解や協力がとても大きいと感じる。もはや幕張の風物詩として定着した感のあるレッドブルエアレース、いつの日かまた千葉の空で見ることができればと願わずにはいられない。

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