すべてのクラシックカーをエレクトリックに│イギリスで本格始動したルナス・デザイン

Lunaz design

2018年のある日、デイビッド・ローレンツという名の人物が所有しているクラシックカーを修理に出した。その際にこう思ったそうだ。「クラシックカーの美しさを残したままパワートレインはすべてエレクトリック化してしまったらいいのではないか?」

そのようなプロジェクトは、ジャガー E-Type ゼロ、アストンマーティン DB6 ヴォランテのEVバージョンなど、各メーカーが近年手掛けていることでもある。ローレンツは同様にクラシックカーのEVコンバージョンを考え、自らビジネスとして行えるように"ルナス・デザイン"を立ち上げた。まず、1953年 ジャガー XK120と1961年 ロールス・ロイス ファントムVを仕上げ、オーダーを受ける準備もほぼ整ったという。



ルナスのコンバージョンはエンジンを取り出してバッテリーを搭載するだけではない。まず、すべてボディをメタルむき出しの状態にまでして、重さを計り、3Dスキャンを使いボディすべてのバランスを調べる。これによって、ミリ単位で車それぞれにぴったり合うパワートレインの製造、オリジナルに近いハンドリングを実現させるのだ。伝統のコーチビルディング技術を用いているとルナスはコメントしている。



マネージング・ディレクターであるジョン・ヒルトンはアストンマーティンやフェラーリ、ジャガー。マクラーレン、ロールス・ロイスなどで経験を持つエンジニアたちを集めチームを組んだ。ヒルトン自身もコスワースでエンジニアとして長い間務めていた経歴を持つ人物だ。



2台のバッテリーは2ヵ所に搭載されている。ひとつはフードの下、もうひとつはトランクフロアーの下である。XK120は80kWhのバッテリーで375hpを発揮し、ファントムVは120kWhのバッテリーを搭載。

このプロジェクトにおいて、エクステリアは最も重要な意味を持つが、ルナスでは、ライトをLEDに、タイヤも現代のものに替え、サスペンション、ブレーキ、パワステなども最新のものに、クルーズコントロールやアンチロックブレーキシステムも搭載した。ナビも付けられ、Wi-Fiスポットも車内に装備しているそうだ。



XK120もファントムVも高値で取引されるクラシックカーだ。EVコンバージョンモデルにおいてもそれは変わらず、おおよそ4300万円から販売するという。ドナーカーの価格も含まれるのかは不明だが、コンバージョン用に数台のアイコニックなクラシックカーを購入済とのこと。


オクタン日本版編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事