木から出来た新星コンセプトカー初公開!│東京モーターショーの環境省ブースにて展示

octane Japan

環境省は、「東京モーターショー2019」にブースを展開し、植物由来の新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を用いて、木から作られたコンセプトカー“NCV”を初公開した。

CNFを用いた各種部品を搭載した軽量化自動車 NCVは、研究機関、企業等のサプライチェーンで構成された一気通貫のコンソーシアムにより開発されたもの。次世代素材CNF(セルロースナノファイバー)を活用して、2020年に10%程度の軽量化を目標に、実際に製造してみよう、というプロジェクトであり、22の大学・研究機関・企業が目標を共有し、具現化に向け一気通貫体制で取り組んでいる。

そして、2019年度の東京モーターショーにて、量産化を目指した仕様では世界初となるCNF活用部品を搭載したコンセプトカーが初公開。




注目されているCNFという素材の特徴としては、以下のようなことが挙げられる。

① 軽く強い
鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有する次世代高機能素材で、樹脂・金属・ガラス素材の代替素材として活用することが可能。コンセプトカーでは、ドアトリム、ボンネット、ルーフパネル等の部品にCNFを活用して、部品単体では最大で5割程度の軽量化を、車体全体で1割以上の軽量化を実現している。

② 循環する資源
森林資源や農業廃棄物等の植物性資源から生産可能なカーボンニュートラルな素材。地域の未利用バイオマス資源からCNFを生産し活用することで、地域経済の発展に期待。あわせて、プラスチックの代替素材としての可能性を有しており、海洋汚染問題の解決にもつながるであろう。

③ 地球に優しい
車体軽量化に伴う燃費改善による走行段階でのCO2排出削減の他、素材製造段階から廃棄・リサイクル段階までのライフサイクル全体でCO2排出量を約1割削減(見込み)。

開発者も踏まえ、すべての人から期待を得ている1台である。課題もまだまだ多いとのことだが、完成されるのが楽しみだ。

オクタン日本版編集部

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