「面白くて実用的な製品」スイスのメーカーが手がけた小型EV マイクロリノーとは?

スイス・マイクロモビリティ社の小型EVのMicrolino(マイクロリノー)が東京モーターショー2019にて展示中だ。このかわいらしいマイクロリノーとは、Wim Ouboter氏により設立されたマイクロモビリティ社が開発している小型EV。

1950年代にヨーロッパで流行した「バブルカー」にインスピレーションを得たデザイン、またエコフレンドリーな設計開発により、今までにない画期的な都市用モビリティを実現した。1999年スイスのWim Ouboter氏は、マイクロキックボードやスクーターを発明しながら、都市のマイクロモビリティのアイデアを具体化したのだ。「面白くて実用的な製品を作りたかった」と彼は述べている。 

マイクロモビリティシステムズは、マイクロキックボードやスクーターを通じて巨大な成功を収めており、現在キックボード製品を代表するトップブランドとして世界80カ国以上にて愛されている。Wimは、2人の息子と一緒に駐車スペースの節約ができ、環境にやさしい車を作るという夢を持っていたという。その夢は簡単な疑問から始まった。



「実際、毎日運転するにあたって、自動車はどれくらい必要なのだろうか」一般の人からみると、自動車の使用するシーンに比べ、現代の自動車は大きすぎて重たいことが理解できなかった。彼らの調査によると、平均的な車の利用者は大体1.2人で、毎日約30kmしか運転しない。では日常運転および都心用モビリティにとって、理想的な車とはどういった車なのだろうか。

このような問題を解決するには、バイクと自動車の利便性を持ちながら、ウォーキングと自転車乗りの間の移動性の隙間を活用したキックボード(スクーター)と同様な移動手段でなければならない"ということに気付く。そして、その移動手段は、天候に左右されずに、食料品などショッピングのための十分な積載スペースがありながら、コンパクトで敏捷性も同時に必要なのだということにも気付かされた。

研究期間の間、彼らはその答えに近い1950年代によく使用されていたバブルカー(bubble car)を偶然見つける。そのバブルカーからインスピレーションを受け、マイクロリノーの原案となるデザインを作り始めた。スイスチューリッヒ応用科学大(ZHAW)とデザインワーク(DesignWerk)は共に設計および技術仕様を固めた。 

その後、最初のプロトタイプ(制作期間:2015.8月~2016.1月)を製作するため、中国へ。「我々にとって大事な事は、数十回のレンダリングと粘土を作ることより、できるだけ早く1回目のプロトタイプを製作することだった」とOliver Ouboterは語る。



50年代のバブルカーよりインスピレーションを得たマイクロリノーは、超小型のサイズでありながら航続距離125kmと余裕をもって設計されている。マイクロリノーのトランクには、ビールケース4つまたは食料品やかばんが入れられるよう、十分なスペースを確保しつつ、駐車場から最終目的地までのラストマイル(last mile)を簡易移動できるマイクロキックボード(Micro Kickscooter)が基本搭載されている。

また、電気自動車にとって必要な充電においては、一般家庭用プラグならわずか4時間で充電が可能であり、急速充電スタンドは不要だ。そして、最もクールな機能として、長さがわずか2.4mのマイクロリノーは既存の駐車場には横向きで駐車することができる(3台まで可能)独特なデザインであるフロントドアは歩道に直接降りることができ、車から降りられないことを心配する必要はない。



その後、ジュネーブモーターショーで初めて世の中に紹介され、 一週間内に500件以上の注文があったという。7色のカラーリングが予定され、基本価格は1万2,000ユーロ(約145万2000円)から。現時点で世界中から予約受注台数が1万5000件以上を記録し、2020年には生産販売を予定している。(日本では2021年に販売予定)

オクタン日本版編集部

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