オリジナルコンディションの車への需要│レストアされずに保存されてきた車を対象にしたオークションとは

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オリジナルコンディションの車に対する需要は衰える気配がない。たとえボロボロの状態でも、レストアで新品同様になった車に価格で差を付けられることはなくなった。オリジナルを追い求めること自体に対する賛否は長年議論が続いているが、一度でもレストアを受けたなら、もうオリジナルとはいえないというのが共通認識になりつつある。ビューリー・オートジャンブルで開催されたボナムスのオークションで、1929年のベントレー4.5リッターが、推定価格15万~25万ポンドを大きく上回る69万5900ポンド(手数料込み)で落札されたのも、この流れを象徴している。


 
使い込まれた古色蒼然たる車に人気が集まる中、ボナムスが「Preserving the Automobile(保存すべき自動車)」オークションをフィラデルフィアのシメオネ自動車博物館で開催。レストアされずに保存されてきた車を重点的に取り扱った。
 
オリジナル状態の米国車に取り囲まれて注目を集めたのが、写真のドイツ車、1936年ヴァンダラーW25Kロードスターだ。長年にわたってヨーロッパの二つのコレクションに収蔵され、今回初めてオークションに出品された。1936年に発表されたW25Kは、スーパーチャージャー付き6気筒2.5リッターエンジンを搭載。最高速は約95mphというから、BMW328と互角である。レストアされてからかなり時間が経つが、それ以前もよい状態だった。

10年間展示されていたため最近メインテナンスを施され、約3400万円で落札された。

編集翻訳:伊東 和彦(Mobi-curators Labo.) Transcreation: Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:東屋 彦丸 Translation: Hicomaru AZUMAYA Words: Richard Meaden 

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