カーデザインの歴史に残る衝撃作品 3台 │ロンドンへ再び姿を現す

Phillips, copyright 2019 Peter Harholdt

コンセプトカーの目的とは、創造性と自動車におけるデザインの可能性を見せることである。その中でも、1950年代に登場したアルファロメオのB.A.T.シリーズは最もアイコニックなコンセプトカーだといえよう。

そのはじまりは、第二次世界大戦後のことであった。カーデザイン界に残る鬼才フランコ・スカリオーネが、未来的で航空機のような何かを創り出したいという野望と共にイタリアへ戻った。

ベルト―ネへその構想を持ち込み、1950年にこれまで見たことの無いような3台のコンセプトカーを製作するプロジェクトを開始した。"B.A.T."というのはコードネームである"Berlina Aerodinamica Tenica"の頭文字を取ったものだ。空力を最大限に活用し、その法則を伝統的なイタリアンデザインと融合して生み出された。



B.A.T.5,7,9が製作され、1953年のトリノ・モーターショーで発表。B.A.T.コンセプトは自動車デザインに大きな影響を与えただけでなく、ベルト―ネが世界トップのカロッツェリアであることも証明した。

1989年にはペブルビーチ・コンクールデレガンスで3台すべてが展示され、2005年にはレストアが施された。そして、衝撃作品とも言える3台が再びロンドンで開催されるフィリップスのオークション会場にて勢揃いするという。



オークション会場といえども、決して売りに出されるわけではなく展示されるだけ。フィリップスCEO エドワード・ドルマンは、「B.A.T.5-7-9はアートとエンジニアリングを象徴しており、タイムレスなデザイン、スタイルで常に影響を与え続けています。このような車を展示する機会を得られることを光栄に思い、一般公開できることが楽しみです」とコメントした。

会場はロンドンの30 バークレー スクエアに位置し、会期は11月20日~23日まで。

オクタン日本版編集部

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