女性にこそ知ってほしい アバルトの魅力 「スコーピオンナ」に参加!

Ryota SATO

アバルト70周年を記念し、11月9日に富士スピードウェイにて開催された日本のアバルトデイズでは、コンテンツとして「スコーピオンナ」と名付けられたプログラムも用意された。これは、"女性ドライバーこそ、駆って楽しいアバルトの魅力を余すことなく体験してもらう"というものだ。ドリフト競技の元日本チャンピオン石川紗織選手がドライビングレッスンを行う。今回は基本的にアバルトオーナーを対象として、富士スピードウェイのジムカーナコースにて実施された。
 
オクタン編集部として、実際に参加した私は車で走るのが好きといえども、サーキット走行の経験はない。さらに言えば、免許取得してからやっと半年が経った程度だ。「MT車でお願いします」と言ったものの、初めてのサーキット、しかもセミウェット(散水車使用)の環境でちゃんと走れるかしら…と一抹の不安を感じていた。
 
女性講師は三名で、基本的には二名が順番に参加車の助手席に乗りこんでインストラクターとなってくれる。今回は20名限定の参加だった。走行を始める前には、コースウォーキングをしてイメージトレーニング。「なんだかコースを間違そうだな」なんて心の中で思っていたら、「コースを間違えてもまったく問題ないですからね。また戻れば良いですし、間違えてこそ、このレッスンの意味がありますから!」と声をかけてくれる。緊張が解きほぐれた気がした。


 
その後は、基本的なドライビングポジションの説明が行われ、いよいよ走行体験に。一度目の走行が2ラップ、二度目の走行が3ラップ。二台ずつが1スパンとして進行されていく。私はサソリエンブレムのオーナーではないため124スパイダーをお借りして参加したのだが、初めて乗った感想としてはアバルトらしさたっぷり!1060kgの軽量ボディで最高出力170hpを発揮する。ハンドリングの良さ、シャキッとした踏み心地も気持ちが良い。ホイールベースは4060mmあり、想像していたよりは長く感じたものの、エンジンサウンドが爽快でとにかく走りたくなる。


 
さっきまでの不安はどこかへ消え去り、いざサーキットへ乗り出すと高揚感が溢れる。スリー、ツー、ワン!の声でクラッチをつなぎ、アクセルを踏み込む。コーナーを周り、スラロームへ。「アクセルの感覚で調整して」「ここで一気に踏み込んで」など隣からプロドライバーがアドバイスくれるというのも贅沢だ。



「楽しい!」と思いながら一度目、二度目の走行を終えてタイムを見てみると、お世辞にも良いとは言えない。「このレッスンでのライバルは他人ではなくて、一回前の自分ですよ」という石川選手の言葉通り、もっと良いタイムを出すぞ!という心意気が募る。

 
途中では石川選手が走行している場面の見学も行われる。二度目の走行では3ラップあることもあり、タイムは順調に縮んだ。石川選手の同乗走行体験が行われた後、予定にはなかったが一人1ラップのみ、最後の勝負が行われた。そして、嬉しいことに自己ベストを更新できたのだ。やはり、プロの運転を見るだけでも違う。1回目とのタイム差は約10秒。
 
終わってみると、これまでには体験したことのないような充実感を覚えた。ガンガンと駆け抜ける女性たちの姿を見ているだけでも楽しい。男女問わず、すっかり人を魅了させてしまうサソリのパワー、恐るべし。

文:星野智子(本誌)  Words: Tomoko HOSHINO(Octane Japan)

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