素晴らしき100年を日本でも│シトロエン・センテナリー・ギャザリング

Photography:Junichi OKUMURA、Shinichi UCHIDA、Chizuko UCHIDA、Yoshisuke MAYUMI、Octane Japan


 
17日は朝から多くの人が会場を訪れた。アークヒルズのオフィスへと向かう人たちも足を止め、物珍しそうにシトロエンたちを眺めている。著名な自動車評論家や見覚えのある自動車系雑誌・Webマガジンのカメラマンの顔も見える。一台ずつ熱心に撮影をして、オフィシャルショップや代官山蔦屋書店のショップでショッピングを楽しんでいる方々は、明らかにこのイベントが目的でカラヤン広場を訪れたにちがいない、連休明けの平日だというのに! GSビロトールがお昼過ぎに到着した時、彼らはちょっとしたお祭り騒ぎだった。
 
車から離れてオフィシャルショップの様子をのぞいてみると、ミニカーやキーホルダーなど100周年記念グッズや様々なアパレル商品を中心に、話題の酔い止めメガネ「シートロエン」、他にも公式オンラインショップで見かけたことのない商品などもあった。代官山蔦屋書店のショップも、様々なシトロエン関連の書籍やミニカー、昨年亡くなった今村幸治郎さんの作品ポスターなど、マニア心をくすぐる魅力的な商品が並んでいる。個人的には今村さんの二ケタ万円する2CVのシルクスクリーンがほしかったがさすがに手が出ない。最終日まで残っていたら考えよう。


100周年グッズなどが並んだシトロエンオフィシャルショップ。


代官山蔦屋書店の自動車コーナーのショップ。ミニカーや書籍、ポスターが多数並んだ。

 
SNSをチェックするとすでに多くの動画や写真が上がっていた。マニアにはGSビロトールの搬入シーンが支持されていたが、それほど車に詳しくなさそうな方にはDSとSMの圧倒的な存在感がアピールしているようだ。もちろんプリミティブな2CVの人気も高い。女子受けは抜群だ。しかし知り合いが筆者の2CV のサビのことをネタにしているではないか。余計なことを(笑)。
 
意外だったのはDSやSM、2CV以外のシトロエンについても話題にしている投稿が多かったことである。5HPやトラクシオンはいわゆる「クラシックカー」のイメージ通りの車として扱われ、ほとんど誰もが見たことのないはずのアミ8は「かわいい」と2CV同様にずいぶん女子受けがよい。これがアミ6でも同じ反応なのだろうか、それは少し気になる。
 
長い間、シトロエンの代表的車種だったタイプH 、GS、CXを懐かしむ声も多かった。ネオクラシックのBX、エグザンティア、XMあたりは以前所有していた方がそのころの思い出とともに投稿していた。C6やC4カクタス、特にC6はSNSではなく展示場所で「あら、素敵な車ね。おいくら?」と地元の有閑マダムに一度ならず訊かれたという編集部員の証言が示すように、まだ販売している新車と思われたようだ。

新車といえば最新シトロエン展示コーナーも盛況で、人が足りない!と走り回るプジョー・シトロエン・ジャポンの担当者の表情にも笑みがあった。何よりである。夜にはシトロエンが登場する映画の上映が行われた。会社帰りに立ち寄った方からサントリーホールの帰り道の方まで、多くの人が足を止め、名画とシトロエンを鑑賞していた。それは大人の街、アークヒルズらしい光景だった。


 
素敵な4日間はあっという間に過ぎ、5HPとタイプHを除く歴代シトロエンは23日のイベントフェーズ2に備えて20日夜にいったん撤収した。名残惜しいがGSビロトールはここまで。次はフレンチブルーミーティング(FBM)で走る姿を見ることができると聞いた。

文:馬弓良輔  写真:奥村純一、内田俊一、内田千鶴子、馬弓良輔、オクタン日本版編集部   Words:Yoshisuke MAYUMI Photography:Junichi OKUMURA、Shinichi UCHIDA、Chizuko UCHIDA、Yoshisuke MAYUMI、Octane Japan 協力:プジョー・シトロエン・ジャポン

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