世界各地を戦ったトヨタのハイブリッドマシン│戦いの跡が残された実車を東京オートサロンにて展示

octane Japan

本日より、幕張メッセにて開催されている東京オートサロン2020のTOYOTA GAZOO Racingのブースにて、実際にル・マンで戦ったTS050 HYBRIDの実車が展示されている。WECなどにも参戦を重ね、トヨタ・プリウスと同じハイブリッド化として世界各地を戦っているマシンだ。

そのプロポーションは、圧倒的に低く、長い。つまり、レースでより速く、より長い距離を走ることを目的に生まれたのだ。パワーユニットのほとんどがドライバーの背中側に載せられ、最先端のエアロダイナミクスを取り入れている。そのため、運転席よりもリア側がとても長く、すっと延びるような流線型ボディとなった。

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"走る実験室"ともいえるTS050 HYBRIDの定員は、ドライバーひとりだけ。そのかわり、未来のクルマを見据えた先端ハイブリッド技術が、さまざまな工夫とともに満載されているのだ。多くのスイッチがドライバーによって操られる。シートのクッションはなく、室内からあらゆる条件でのハイブリッドを細かくコントロールされている。

2017年にはル・マン24時間レースで小林可夢偉選手によって最高時速334.9km/hを記録。同時にコースレコードも更新し、伝統ある耐久レースにその名を刻んだ。しかし、TS050 HYBRIDは速いスピードを追求するだけではない。24時間レースという最も過酷なレースにおいて、安定した高速走行はむしろ重要であり、そこに注ぎこまれた技術は市販車にも展開されているのだ。



TS050 HYBRIDにはスペアカーが存在しておらず、展示されている1台はもちろん、実際にル・マンなどで活躍したものだ。ボディには歩んできた戦いの跡がくっきりと残されている。その功績を残していくため、あえて汚れの上からコーティングを施しているという。



実車だからこそ、醸し出している独特の雰囲気をぜひご覧いただきたい。

オクタン日本版編集部

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