110年の歴史と明治時代の贅の極み。奈良ホテルでアートなタイムスリップを

Nara Hotel

2019年10月に創業110周年を迎えた奈良ホテル。明治時代に贅を尽くして建てられ、「関西の迎賓館」として多くの要人を迎えてきた宿だ。創業110周年イヤーのファイナルイベントとして、所蔵絵画展「Be Road ~天鵞絨友禅と奈良ホテル110 年の軌跡~」が2020 年2月3日(月)から6日間限定で開催されることになった。



天鵞絨友禅(ビロードユウゼン)とは、天鵞絨生地に友禅染を施し、一部を起毛することで立体感や風合いの違いを出す染織品のことで、明治時代に京友禅の老舗 千總(チソウ)(京都市:創業1555 年)が創案した。絵画のように見えるが、絵画とは違う独特な味わいがあり、明治後期から大正にかけ、美術品や室内装飾品として人気を博していた。日本的花鳥図や動物図、風景図などを表した作品は西洋でも好まれ、明治33年パリ万国博覧会にも出展されたという。



今回展示されるのはメインダイニングルーム「三笠」の天鵞絨友禅(ビロードユウゼン)をテーマにした計14点の美術品。これらが宴会場に集められる。普段は客室に飾られているため、なかなか目にすることのできない天鵞絨友禅6 点に加え、日本画の巨匠 横山大観・川合玉堂の団扇画もあり、ホテル収蔵の絵画を間近で一斉に見られる絶好の機会だ。2月4日(火)14時からは「天鵞絨友禅」について詳しく解説されるギャラリートークも実施される(無料・先着50名)。

また、先着200人にはSNSなどでも話題になっている牛乳石鹸共新社とのコラボ赤箱(非売品)がプレゼントされる。同じ1909年に創業したということで、「時代が変わっても、変わらないもの」という両社の共通理念のもと、創業110周年の記念企画として作られたものだ。おなじみの牛のイラストが、奈良を象徴する鹿に変更されているのがなんともユニークだ。





■奈良ホテル収蔵絵画展『Be Road ~天鵞絨友禅と奈良ホテル110年の軌跡~』概要
・期間 2020年2月3日(月)~8日(土) 計6日間
・時間 9:30 ~ 19:00(最終日のみ17:00 まで)
・場所 奈良ホテル新館「若草の間」
・料金 無料

<展示品一例>
天鵞絨友禅「雉」、「竜田紅葉」、「二見浦」、「本栖湖の富士」、「瀞八丁」、「宮島」、「寝醒の床」
中村大三郎「美人舞子」、横山大観「団扇画」、河合玉堂「団扇画」、堂本印象「春日山」、木村斯光「ゆうべ」など
※その他本館ロビー、2階回廊などの絵画や調度品もご自由にご見学いただけます。

オクタン日本版編集部

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