世界に一台!ゴールドのロールス・ロイス│注文したのはある女優だった?

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2020年、2月7日フランス・パリで開催されたオークションにて、有名カスタマイザー ジョージ・バリスが手を加えた世界に一台のロールス・ロイスが出品された。オークション終了から1週間経っているものの、次のオーナーは見つかっていないようだ。ゴールドに身を包んだこのロールス・ロイスは、ある女優によって特注された一台だった。

その女優とは、ハンガリー出身のザ・ザ・ガボールである。1917年生まれの彼女は1941年にアメリカへ移住し、オーソン・ウェルズらと並びハリウッドで活躍した。彼女の車に対するお金の使い方は派手だったそうで、メルセデス・ベンツ 300SLなどでも撮影現場に登場していたという。そして、そのことはこのロールス・ロイスにもよく表れているだろう。

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1978年、ガボールは所有していたロールス・ロイス シルバークラウドⅡを、バットモビルなども手がけたアメリカの有名カスタマイザー ジョージ・バリスのもとへと送った。同年にロサンゼルスで開催されたオート・エキスポで展示するためだ。バリスは、299台のみ造られた貴重なロングホイールベースのモデルを、世界に一台のロールス・ロイスへと仕上げた。



フロントグリルやホイールキャップなども含め、ボディはゴールドのペイントが施された。街を走っていたら、さぞかし目立つであろう。全体的にカスタムはされているものの、バリスがよく手がける元のモデルが分からないようなカスタムカーではなく、大きなヘッドライトやウッドのトリム、スペアタイヤ、レザー張りのフロントシートはそのまま受け継がれている。"Zsa Zsa"の名が随所に見られるのも、ビスポークだからこそだ。窓ガラスにあしらわれた薔薇などの絵も、ガボールに向けた車であることを感じさせる。記念プラークは、24金で出来ているそう。



20年間はどこにあるのか不明となっていたが、最近になって発見されヨーロッパへと里帰りを果たしたのだ。落札推定価格は、8万ユーロ~14万ユーロ。

オクタン日本版編集部

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