クラシックカー乗りの「アシ」に最適な車は?輸入車12台を乗って比較!

Photography: Keishi OKUZUMI

クラシックカーライフの達人を自負する人でも普段から古い車を使い倒すという方は少ない。本人がそうだとしても家族総出で旧車という例など寡聞にして知らない。たいてい趣味と実用を分ける。じゃ日々のアシは何でもいいかというとそうでもないあたりが趣味人のややこしさ。貴方の“アシ”に最適な一台を見つけてみましょ。< 文:西川淳 > 


ジープ レネゲード トレイルホーク


☆魅力的なポイント:強面の多いSUV界にあって珍しくお茶目なルックス。
★改善してほしい!:内装が古くさい。ジープらしい無骨さともいえるが。



70年代アタマまでの丸いヘッドライトをしたアメリカンマッスルの横にちょこっと停まっていたりするとかわいいと思う。ホント丸い目って、今やレア。みんな怖い目になってしまって手当たり次第にあたりを睨みつけているから。古い車好きにはきっと心地いい顔つきだろうし、ジープな感じも上手く継いでいる。サイズも価格も◯。新マルチエアエンジンも良し。アメ車ファンに限らずセカンドカーはもちろん家族ユースにも最適。


ランボルギーニ ウラカンEVO クーペ


☆魅力的なポイント:大排気量のV10NAエンジンを味わう最後のチャンスかも!
★:ランボルギーニなのにドアが上に開かない、と言われる。



ミウラとかカウンタックなどクラシコランボの横にあってもいいけど、戦前のスポーツカーを乗り回しているような猛者から“実は日ごろウラカンを転がしてましてね”、なんて言われたほうが衝撃的にカッコいい。スポーツカーの原点=当時のハイテクを味わう方にこそ、最新のテクノロジーにも興味をもって体験して欲しいと思う。大排気量自然吸気エンジンのミドシップなど、もはや新車で味わえるのはランボルギーニだけ。最後の機会。


キャデラック CT6 プラチナム


☆魅力的なポイント:後席に乗り込みやすい。フォーマルセダンとして実に優秀。
★改善してほしい!:ラグジュアリィブランドとして何が売りか、見えづらい。


クラシックカー乗りにはきっとセダン好きが多いはず。実用車にもそれなりのドライバビリティを求めつつ人も荷物も快適に運びたいとなれば、依然として大型サルーンはアリ。かといってドイツプレミア3やジャガーあたりはもう乗り飽きた、という方にこそオススメ。何しろ乗り味は最早アメ車というより欧州車。それでいてリアドアをしっかり乗りやすい形状にするなどアメリカンラグジュアリィの機能を継承する。欧州車オルタナティヴ。


ボルボ XC60 T8 インスクリプション


☆魅力的なポイント:居心地のいいリビングギアのようなコクピットデザイン。
★改善してほしい!:XC60に特有のマイナス点はこれと言ってないかも……。



最近のボルボはデザイン性と走りの確かさ、総合的な信頼感で秀でている。世界中の有名ブランドからスタッフを引っ張って開発したのだから、どのモデルも“良いとこどり”だ。それゆえ敢えて言うべき欠点が見当たらない。クラシックカーには見向きもしない家族でもボルボのSUVなら心地よく乗ってくれそうな予感がある。ボルボのクラシックは目立たないから、逆にどのブランドと並んでも雰囲気を壊さない。すべてのクラシックカー乗りに!

文:西川淳  写真:奥隅圭之

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