自然と鷲とショパールと。新作「アルパイン イーグル」に込められた社会的意義

Octane Japan, Chopard

ショパールの新作時計「アルパイン イーグル」のローンチイベントに登場した女性鷹匠は、猛禽類を飼育・調教し、目的に応じて鷲や鷹を使い分けるという鷹の匠である。時計と鷹匠とは、意外な組み合わせのように思われるかもしれないが、さにあらず。その組み合わせに込められた意味を自問してみた。


古来の日本では鷲や鷹、ハヤブサなどの猛禽類はすべて「鷹」という総称で呼ばれていた。鷹狩のためにそれらを訓練して扱う人を鷹匠(たかじょう)と呼ぶのだが、現代の鷹匠は狩りのみならず、鷹を飛ばすことで害鳥の排除を行い、生態系の維持に貢献する側面も持つという。

鷹匠の石橋美里さん。鷹匠を専業として父娘で活動している、日本では貴重な匠だ。

大空を鷹揚に飛ぶ猛禽類は、それだけでも美しい。それがアルプスの空を舞う姿を想像してみてほしい。青く輝く氷河に、鋭い眼光輝く鷲が羽根を広げる。そのビオトープ(生物空間)の重要性をイメージして作られたのが「アルパイン イーグル」である。ショパールの共同社長カール-フリードリッヒ・ショイフレ氏は自然を愛し、保護活動に力を注ぎ、休日には山で過ごす時間を楽しむ人物だ。そう考えれば、小田原市の自然の中に佇む江之浦測候所を日本での新作発表の場に選び、そこに生態系の維持に努める鷹匠を招いたことは至極当然の成り行きといえる。

鷹匠・石橋さんとショパールジャパンの代表取締役トーマス・ドベリ氏。イベント当日はショパール共同社長カール-フリードリッヒ・ショイフレ夫妻が来日する予定だったが、諸事情により来日が叶わなかった。自然と日本を愛するショイフレ夫妻は今回の訪日を楽しみにしていたとのことで非常に残念がっていたという。

インスピレーションの源のひとつとなったベルニナ山群の岩々。

アルプス山脈の氷河アレッチの輝く青をイメージしたアレッチブルー文字盤。

秒針は鷲の羽根。ガルヴァニック加工が施された文字盤は鷲の虹彩をモチーフとしている。

特別開発されたショパール ルーセント スティール A223を使用したブレスレットは、サテン仕上げとポリッシュ仕上げのコンビネーションにより美しく反射し、自然の岩や氷河の輝きを想起させる。

今回、日本における環境保護への取り組みの一環として、一般社団法人バードライフ・インターナショナル東京とショパールの間で新たなコラボレーションが誕生した。バードライフ・インターナショナルは鳥類の保護活動に留まらず、自然と人が共生し得る世界の実現や生物多様性の保全につとめる団体で、世界120カ国/地域で活動を展開している。両社は自然と人がより等しく、持続可能な方法で共生し得る世界を目指すというビジョンのもと、鳥類とその生息地、世界の生物多様性の保全に努めるため、協働して活動を実施するという宣言がなされた。

新作「アルパイン イーグル」お披露目の後には、同じ会場にてパートナーシップの調印式が、バードライフ・インターナショナル名誉総裁の高円宮妃久子殿下ご臨席のもとに取り交わされた。昨年、高円宮妃久子殿下のバードライフ・インターナショナル名誉総裁ご就任15周年を記念し設立された基金「BirdLife International Japan Fund for Science」を中心に今後、さまざまな支援活動を行っていくというショパールは、同基金において時計宝飾業界から唯一のパートナー企業である。

右からバードライフ・インターナショナル名誉総裁高円宮妃久子殿下、同団体の東京代表理事鈴江恵子氏、ショパールジャパン代表取締役トーマス・ドベリ氏。

サステナビリティに対する取り組みは、いまやラグジュアリーブランドにおいては社会的な責任として多くの企業で実施されているが、ショパールの場合は企業の義務的側面ではなく、ファミリーメゾンの使命と情熱に基づいた活動という印象を強く受ける。これは完全なオーナーファミリーによる経営が根底にあるからこそ成せる業だろう。

ショイフレ・ファミリー三世代により物語は継承される。

以前の記事でも紹介したように、名作「サンモリッツ」をルーツにした「アルパイン イーグル」は、ファミリーの絆なくしては実現しえなかったものだ。アルプスに羽ばたく鷲が眼下の自然を見下ろすように、広い視野で大切なものを見極める。人間の8倍の視力を持つという鷲のような優れた眼力で、ショパールはこれからもサステナブル・ラグジュアリーの未来を見据えていくに違いない。

ショパール ルーセント スティール A223製ケース×アレッチブルー文字盤(147 万円)。素材×サイズの組み合わせで10のバリエーションを展開する。上の写真以外のモデルについては、こちらの記事でご確認いただきたい。

問:ショパール ジャパン プレス TEL:03-5524-8922 
www.chopard.jp

オクタン日本版編集部

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