アストンマーティン DB4 ヴァンテージの魅力│標準バージョンとは異なる点とは?

Aston Martin

アストンマーティン DB4 ヴァンテージは、1961年に発表されたDB4シリーズIVの生産開始時にデビューした。このモデルが、ヴァンテージの先駆けとなった初期のモデルとは異なる点は技術面だけでなく、デザイン面においても“標準バージョン”とは異なっていたということだ。

その違いとは、SU HD8キャブレターを2基から3基に増設し、大径バルブを採用したシリンダーヘッドと、より高い圧縮比を備えた“スペシャルシリーズ”エンジンが搭載されていたことである。しかし、シリンダーブロックは標準バージョンのものを採用し、最高出力は266bhpを発生。これは標準バージョンのDB4が搭載していたタデック・マレックの設計によるアルミニウム製直列6気筒エンジンが発生した240bhpから、約10%強化されている。



デザインの観点から見ると、DB4 ヴァンテージの違いは小さいながらも明確に区別されている。GB4 GTに採用されたフェアリング付きのヘッドライトには、光沢アルミニウムのトリムが組み合わされていたのだ。

1962年には、DB4ラインナップの最終シリーズとなる、車内スペースが拡大されたDB4 シリーズ V ヴァンテージが投入された。これは、ヴァンテージバージョンがさらに強化されたというだけでなく、映画『007 ゴールドフィンガー』に登場した点でも重要な意味を持っている。DB4 シリーズ V ヴァンテージは、スタイル面においては後継モデルとほとんど区別することはできないが、世界でもっとも有名なスパイが乗ったことで有名になった。



事実上のDB5プロトタイプとなったこのモデルは、映画で登場する“ボンドカー”のベースとしても活用されたということだ。バッキンガムシャーに建設された新しいニューポートパグネル工場で製造されたこの車の製造台数は、135台前後だといわれている。

さらに希少なモデルを求めるエンスージアストは、わずか6台のみ製造されたという、オプション設定されたDB4 GTエンジンを搭載したDB4 ヴァンテージに魅力を感じるだろう。

オクタン日本版編集部

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