フェラーリのレースシーンを捉えた天才│ルイ・クレマンタスキという写真家

octane uk / klemantaski collection

フェラーリのレースシーンを捉えた写真で、ルイ・クレマンタスキの右に出る者はいない。メインの写真は、ダン・ガーニーが250TRでドリフトする瞬間を見事に捉えている。1959年のグッドウッド・ツーリストトロフィーでの一枚だ。

フィルムを自動で巻き上げるモータードライブがなかった時代には、何十枚もの連写は不可能だった。クレマンタスキ(1912〜2001)は、そんな時代にたった一度のチャンスを物にして瞬間的なアクションを完璧に切り取った写真家だ。すべては経験と予測能力の賜物だった。「私はレースを知り抜いていたから、シャッターを押した一瞬あとに車がどんな動きをするかが分かった」と、クレマンタスキは自身の作品を紹介するポール・パーカーの著書の中で回想している。
 
1959年のレースでガーニーのチームメートだったトニー・ブルックスは、ジャンドビアン/カビアンカ組のフェラーリをフィル・ヒルから受け継いで最後にドライブし、3位でフィニッシュした。一方、ガーニーはブレーキトラブルとリアタイヤのバーストで5位に終わった。

編集翻訳:伊東 和彦(Mobi-curators Labo.) Transcreation: Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下 恵 Translation: Megumi KINOSHITA

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