自分だけのフェラーリ!│「スペシャル・プロジェクト」とよばれるサービスとは?

Ferrari

人生では、次から次へと悩みに出くわす。しかし中には、所有するフェラーリF12 Tdfの希少性があまり高くないことを気に病んでいる幸せな人もいる。実は、この問題は解決できる。とはいえ、さらに数百万ユーロを支払える経済力と、フェラーリとの良好な関係が必要だが。
 
フェラーリは2007年から、"スペシャル・プロジェクト"と銘打って、特別な顧客のためにテーラーメイドのワンオフを製作している。顧客は、標準の量産モデルの中からベース車両を自由に選ぶことができる。その範囲内なら、改めて公道走行の認可を取る必要がないからだ。
 
一例が、599GTBをベースにしたP540スーパーファスト・アペルタのデザインは、フェリーニの短編映画『悪魔の首飾り』に登場するファントゥッツィ・ボディの330 LMB にインスパイアされている。また、458イタリアをベースにしたエリック・クラプトンのSP12 ECもある。


P540スーパーファスト・アペルタ

 
"スペシャル・プロジェクト"は単なる金儲けの手段ではない。フェラーリは誇りを持って取り組んでいる。まず、引き受けるのはフェラーリの価値観を反映する依頼だけだ。また、転売目的を避けるため、製作したワンオフを買い戻す権利もフェラーリが保持する。こうして完成した車は、真の意味で"ユニーク"な存在となる。というのも、車と共に製作治具一式もオーナーに売却されるからだ。したがって、同じモデルの製造はコストがかさみすぎて実質不可能となるのである。

Words: Chris Bietzk

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