歴史快挙と失った命│ニュルブルクリンク・サーキットとポルシェの歴史 第四弾

Porsche AG

ニュルブルクリンクの北コース、ノルドシュライフェを抜きにサーキットの歴史を語ることはできない。神のように崇拝されながらも、時に「悪魔」とも呼ばれ、様々な顔で人々を翻弄してきた。1927年6月18日に開設された伝説のコースの歴史を振り返ろう。第四弾。

1000kmレースにおけるポルシェの歴史的快挙
ヴォルフガング・フォン・トリップスが事故で命を落としてから6年が経った1967年。メルセデスの撤退から12年間は、ドイツF1界にとって冬の時代といわれた。その時代に終止符を打ち、再びスポーツカーレースの世界を活気づけた存在こそがポルシェだったのだ。再び活気をもたらしたのがポルシェだった。ドイツ・ツッフェンハウゼンで誕生したレーシングマシンが初めて総合優勝を果たしたニュルブルクリンク1000kmレースはテレビで生中継され、世界中のファンが新たな歴史のスタートを見届けたのであった。

最終ラップでトップを快走していたルチアン・ビアンキ&ゲルハルト・ミッター組がジェネレータートラブルでリタイヤするという悲劇も起きたが、ポルシェは1位から4位までを独占し、ポディウムの最上段にウド・シュッツ&ジョー・ブゼッタ組がのぼった。しかし2年後、またしても大きな悲劇が降りかかることに。1969年6月のル・マンでビアンキが事故死、それに続くように2ヵ月後のニュルブルクリンクでミッターがまたしても事故でこの世を去ったのだ。


日付:1967年5月28日
勝者:ウド・シュッツ、ジョー・ブゼッタ
車輌:ポルシェ910
距離:44周(1周 22.810キロ)(北コース)
優勝マシーンの平均速度:145.5km/h

Octane Japan 編集部

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