630個のコンポーネントで構成!│ベントレーのブロワー再生プロジェクトデジタルデザイン

Bentley motors



1920年代後半、バーキンがレース用に製作したオリジナルの「チーム・ブロワー」は、わずか4台のみであった。そのすべてがヨーロッパのサーキットでレースに参戦しており、最も有名な車両であるバーキン所有のチーム・カー・ナンバー2(登録番号UU 5872)は、ル・マンでレースに参戦し、1930年のベントレー・ファクトリー・マシン「スピード・シックス(Speed Six)」の勝利に極めて重要な役割を果たしている。

現在はベントレー所有の「チーム・ブロワー(車台番号HB 3403)」となったこのマシンは、コンティニュエイション・シリーズのマスター・モデルとなっている一台だ。ベントレー・マリナーの熟練したヘリテージ・テクニシャンは、1920年代のオリジナルの金型や治具、伝統的なハンドツールから最新の製造技術まで駆使して12台分の部品を製作し、新型ブロワーを組み立てていく。



ベントレーのオリジナルの「チーム・カー」は、その後、この機会を利用してヘリテージ・チームが詳細に検査を行い、1929年当時のオリジナルの仕様に戻すため、必要に応じて愛情たっぷりに昔ながらの機械的レストアを行っている。90年の歴史を持つこの車は、現在でも定期的に道路を走行しており、2019年のミッレミリアの完走、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでのヒル・ラン、最近ではカリフォルニアの海岸線を抜けてラグナセカでのパレードに参加し、2019年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスのクライマックスでは他の3台の「チーム・ブロワー」のうち2台と共に登場している。

オリジナルのチーム・ブロワーを受け継ぐものとして、新しいコンティニュエイション・シリーズの各車両には、鋳鉄製シリンダーライナー、取り外し不可能な鋳鉄製シリンダーヘッド、アルミニウム製クランクケースを備えた4気筒16バルブ・エンジンが搭載される。スーパーチャージャーはアマースト・ヴィリエ・マークIV(Amherst Villiers Mk IV)のルーツ式スーパーチャージャーを忠実に再現しており、排気量4398ccのエンジンから240bhp/4200rpmの出力を発生させる。

車両構造はプレススチールフレームで、半楕円リーフスプリング・サスペンションに複製されたベントレー&ドレイパー(Bentley & Draper)製ダンパーを組み合わせた。復刻されたベントレー・ペロー(Bentley-Perrot)製の直径40cm(17.75インチ)の機械式ドラム・ブレーキおよびウォーム&セクター・ステアリングが、シャシーを締めくくるである。

オクタン日本版編集部

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事