「101年目のシトロエン試乗記 その1」 ベルランゴは現代の2CVかもしれない



現代の2CVでありキャトルかもしれない


シトロエン2CVやルノーキャトルなど、フランスの伝統的な「大衆車」は「貨客両用車」だった。2CVの設計要件の一つに「悪路を走っても籠いっぱいの卵が割れないこと」とあるのは有名な話だ。その後、「貨」の方はフルゴネットなどの商用車専用ボディへと進化し、「客」の方は一般的なハッチバックスタイルのコンパクトカーへと姿を変えていった。



しかしベルランゴもカングーも一周回って2CVやキャトルのような貨客両用車へと回帰したモデルだと思う。この手のモデルを作らせたらフランスが一番うまいのは今も昔も変わらない。たくさんの人と荷物を、遠くまで快適に運ぶならフランス車に決まっている。



カングーはデビューからすでに10年以上が経過しモデルチェンジが近い。アップデートはそれなりに受けているものの、走りも装備も最新モデルのベルランゴと比べるのは少々酷な話だ。さらに加えるならベルランゴは設計が新しい分、より乗用車側に振って設計された印象を、クロスモデルぽい外観や明るいインテリアから受ける。



我が家のカングーは11年目を迎えたものの、走行距離はまだ5万キロ台である。悪いことに4月に車検を受けたばかり、タイミングベルトも交換してしまった。しかしこの秋に正式デリバリーが始まったら、買い替えの誘惑に勝つことができるのだろうか。なかなか悩ましい問題だ。


シトロエン・ベルランゴ デビューエディション
ボディーサイズ:4403×1848×1844mm
ホイールベース:2785mm
車重:1590kg
駆動方式:FF
エンジン:1.5リッター直4 DOHC 16バルブ ディーゼル ターボ
トランスミッション:8段AT
最高出力:130ps(96kW)/3750rpm
最大トルク:300Nm(30.6kgf・m)/1750rpm
本体価格:325万円(ノーマルモデル)
試乗車 361万800円(オプション装備品 メタリックペイント 6万500円、ナビゲーションシステム 24万2000、ETC 2.0 4万4550円、フロアマット 1万3750円)


文・写真:馬弓良輔 Words & Photography: Yoshisuke MAYUMI

文・写真:馬弓良輔 Words & Photography: Yoshisuke MAYUMI

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