1ドルで購入されたある車が世界的な人気者に!製作費は25万倍だった・・?

Lincoln

アダム・ ウェスト、バートン・ ウォ ード主演の1966年テレビシリーズ バットマン。そこに登場した有名なバットモービルはあるコンセプトカー をベースに製作されたことをご存知だろうか。リンカーン・ フューチュラは、フォードがデザインし、ギアが製作したコンセプトカーである。製作にかかった費用は25万ドル。1955年5月3日、ヘンリー・ フォ ードの孫であるベンソン・ フォ ードが自らハンドルを握り、ニューヨ ークの街を走り回るというセンセーショナルな方法でお披露目された。

最初は光沢のあるライトブルーだったフューチュラだが、1959年にグレン・フォード、デビー・レイノルズ主演の映画「それはキッスで始まった」で使用するため赤に塗り直された。映画の撮影終了後、フューチュラは取り壊される予定になっていた。しかし、ハリウッドのカスタム・ カー製作者、ジョージ・ バリスがこれをわずか 1ドルで購入。彼は、フューチュラの巨大なテールフィンや奇妙なヘッドライトフードがいつか役に立つ日が来るかもしれないと考えていたのだろう。



その勘は的中した。1965年DCコミックの人気マンガ『バットマン」のドラマ化が決定。バットマンカーを制作してくれというオファーがバリスに来たのだ。制作に与えられた期間はたった3週間しかなかったが、リンカーン・ フューチュラなら既に半分完成しているようなものだった。バリスはシャシーやエンジン、おおまかなシルエットにはあまり手を加えず、ノーズ部分を巧妙にモディファイしてコウモリの顔を表現。

巨大なテールフィンはさらに大型化し、後端をぎざぎざにすることでコウモリの翼のような形状にした。タイヤを石い隠していたホイールアーチは広げ、カラーリングもブラックに変更し、蛍光の赤で縁取りした。2つのコクピットを覆うプラスチックのキ ャノピーとダッシュボードは実質そのままに秘 密兵器の操作ボタンと電話、コンピューターを追加。フロントにはチェーンスライサーを装備。リアには追っ手を遮るスモークや捲き菱、高機動を可能とする2つのパラシュートブレーキなどを内蔵した。そのダークで力強いスタイルは、以後すべてのバットモービルの手本となった。

初代バットモービルは撮影終了後もバリスによって大切に保管されていたが、2013年1月にアリゾナ州のスコッツデールで行われたバレット=ジャクソンのオークションに出品され、460万ドルという驚異的な価格で落札された。これは映画で使用された車の中では史上最高額である。

編集翻訳:編集部 Transcreation: Octane Japan 原文翻訳:木下恵 Translation: Megumi KINOSHITA Words: Giles Chapman

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