威風堂々たるエクステリア│「格好よくなった」ベントレー コンチネンタル GT V8の魅力 

Bentley motors

注目のモデル、ベントレー コンチネンタルGT V8の魅力に迫る。<エクステリア編>

3代目に生まれ変わったベントレーのコンチネンタルGTを目にした人たちは異口同音に「格好よくなった」と語る。それはきっと「車の"走ろう"という意思がその姿に明確に表れている」からだろう。

 
新しいコンチネンタルGTはぐっと背が低くなったように見える。これまでの、背筋をピンと伸ばして椅子に座っているような姿勢から、上半身を前屈みにして俊敏に、そしてしなやかに走り抜けようとするアスリートを思わせるスタンスに変わっているのだ。
 
ところが、驚くべきことに新型と旧型で全高はほとんど変わっていない。したがってコンチネンタルGTがもともと持っていた余裕ある居住空間は健在。にもかかわらず低くスリークに見えるのは、この3代目コンチネンタルGTからベントレーのデザイン手法が大きく変わったからだ。たとえばフロントグリルはこれまでも天地に薄い形状に改められ、より低い位置に移動した。これは、車の重心がぐっと下がったかのような視覚的効果をもたらす。


 
また、これまではグリルの周囲をカバーするようなボディパネルがあって、ボンネットもフロントフェンダーもここに接していたのだが、新型はこのパネルが廃され、グリルとボンネットがグリルに直接接している。おかげでフロント部分がよりクリーンでスポーティに見えるようになったが、勢いよく締められて大きな荷重がかかるボンネットとグリルがじかに触れる設計は、瞬間的な変形をどう吸収するかという面で技術的な困難が伴うという。ベントレーのデザイン・チームと設計陣は苦労してこの課題を乗り越えたわけだが、こんなところにも彼らの強いこだわりが表れているように思う。


 
大小ふたつのライトがフロントマスクの左右にそれぞれ並んだヘッドライトも3代目になって大きく進化した。内部に繊細なカットを施したリフレクターを設けることで、まるでクリスタルカットガラスのような煌びやかさを手に入れたのだ。同様の処理はテールライトにも採り入れられている。


 
美しく流れるようなラインはボディサイドへと引き継がれる。ベントレーで特徴的なのはウェストライン近くを前後に流れる2本のキャラクターラインで、ヘッドライト近辺から始まるものをパワーライン、リアフェンダー周りにあってまるで動物の強靱な後ろ脚を思わせるものをホーンチライン(Haunch。辞書に「(食用動物の)後脚の部分」とある)と呼ぶ。従来は、この2本のラインがほぼ水平に伸びきっていたが、新型では最後のほうでなだらかに下降している。これによって有機的でより強い疾走感を表現するとともに、2本のラインが連携して前から後ろへと空気を強く押し流すように見える効果を生み出している。

文:大谷達也 写真:ベントレーモーターズ

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